1986年から2013年にかけてマンチェスター・Uを指揮したサー・アレックス・ファーガソン氏は、引退直前にポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(現ユヴェントス)とウェールズ代表FWギャレス・ベイル(現レアル・マドリード)の獲得を目指していたようだ。4日、イギリス紙『デイリーメール』が伝えた。

 現在78歳のファーガソン氏は、13度のプレミアリーグ優勝や2度のチャンピオンズリーグ(CL)優勝など、マンチェスター・U黄金期を作り上げた人物だ。その影響力は絶大で、同氏の退任後、“赤い悪魔”はリーグタイトルから遠ざかってしまっている。

 ファーガソン氏は2012-13シーズンのリーグ優勝を置き土産に勇退したが、マンチェスター・UのOBである元フランス代表DFパトリス・エヴラ氏によると、ファーガソン氏は翌シーズン以降もマンチェスター・Uの監督を続ける意思があったようだ。2006年から2014年にかけて同クラブでプレーしたエヴラ氏は、『UTD Podcast』のなかで次のように語り、ファーガソン氏が2013年夏の移籍市場でC・ロナウドベイルの獲得に動いていたことを明かした。

「彼が引退する2週間前、多くのメディアが『ファーガソンは来年に引退する』と報じていた。そして、彼は僕に『私は決して引退しないよ。もう10年ここにいるだろう』と言ってきた。そのとき、彼は『C・ロナウドベイルが来ることを99%確信しているよ。私はただ、再びチャンピオンズリーグ(CL)で優勝するために彼らが必要なんだ』とも言っていた。クリスティアーノと話したとき、僕が(復帰が本当か)尋ねると、彼はボスにイエスと言ったことやユナイテッド加入に近付いていると答えたよ」

 しかし、2013年の夏に2人がマンチェスター・Uへ移籍することは叶わなかった。ベイルは同時期に、当時の史上最高額の移籍金でトッテナムからレアル・マドリードへと完全移籍を果たしてC・ロナウドと同僚に。C・ロナウドユヴェントスが移籍した2018年夏まで、ともに4度のCL優勝などを経験した。

ファーガソン監督が獲得を熱望したベイル(左)とC・ロナウド(右) [写真]=Getty Images