参院選で党の意向に反して無所属の大河原雅子氏を応援、3カ月の党員資格停止と党最高顧問の役職解任の処分を言い渡された菅直人元首相だが、周囲には「地盤を息子に継がせたい」と漏らしていたという。

7月26日に党本部の常任幹事会で処分が言い渡されたとき、菅さんは“党はやめない”としながらも、親しい記者には“そろそろ潮時かな。源太郎が継いでくれたら”と、長男の名前を出したんですよ」(政治ジャーナリスト・小林俊之氏)

 息子の菅源太郎氏は41歳、現在はシンクタンクの第一総合研究所に勤務しているが、かつて議員の秘書を経て岡山県で2度の衆院選に出馬して落選。かねてから世襲を批判していた菅元首相だが、このときは「政治家として優れた人間がたまたま息子だった」とコメントしていた。現在の勤務先も民主党関係者が代表を務める会社で、政治関連の活動を行っている。

 小林氏によると「源太郎さんは父親と比べるとおとなしい性格で、中学生の頃に生徒会長になったところ、ほかの生徒たちから反発され、ショックで登校拒否に。しばらく引きこもり生活が続いたことがあったと聞きます。その後、高校進学もすぐに中退して大検を取ったり、あまり協調性があるようには見えない」という。

「ただ、父親と同じ道を進みたいという志だけは変わっていないようで、“いつか借りを返したい”と、選挙情勢も分析するシンクタンクに就職したんです。前2回は住んだこともない場所での落下傘候補だったので、次に出るとなれば父親の地盤を引き継ぐのではないかという話」(同)

 一説によると、菅元首相が選対に「次の衆院選に息子が出た場合の当選確率をシミュレーションしてくれ」と調査を依頼したともいわれている。

「実際にきちんとした調査は行われていませんが、父親でさえ衆院選では小選挙区で敗退して比例復活したイメージの悪さがあるので、あからさまな源太郎さんへの引き継ぎは、かえってマイナス」(同)

 ただ、菅元首相はそんな不利予測が耳に入らないのか、親しい後援者には「息子が頑張ってくれれば、私もそのうちまたお遍路の続きに出られますよ」と、のんきな笑顔を見せているという。
(文=鈴木雅久

菅直人氏