新型コロナウイルス リーマン超えの下げ幅
2020年4月期の外国メーカー車の新規登録台数は、前年同月比36.9%減の1万1164台と7か月連続で前年実績を下回る(日本自動車輸入組合:JAIAまとめ)。
また、日本メーカー車の海外生産車を含めた結果でも、同32.7%減の1万4290台と、7か月連続でのマイナスとなった。
4月期の輸入車市場の動きについてJAIA関係者は、「4月の外国メーカー車の新車販売は、昨年の消費税増税の影響が残ったことに加え、新型コロナウイルスに対する緊急事態宣言で販売店への客足が鈍り、前年同月比36.9%減と、1988年に統計を取り始めて以来の最大の減少幅となった」と説明。
「登録車全体に占める外国メーカー車のシェアも、ここ最近では低水準の6.5%にとどまる。一方、日本メーカー車はトヨタやホンダがプラスを記録したこともあって同12.3%減に収まった。輸入車全体では同32.7%減と、7か月連続で前年実績を下回る」
「こうした状況下で、ポルシェやフェラーリ、ランボルギーニなどの高級スポーツカーブランドが前年同月比で2桁のプラスを記録。価格帯別では、1000万円以上が前年同月比14.6%増と3か月連続で前年実績超えを達成した」と解説する。
5月以降の展望は、どのように考えられているのだろう。
輸入・供給の滞り その影響は?
今後の展開についてJAIA関係者は、「一部で需給のギャップが発生しているものの、現時点では輸入の滞りなどによる販売への悪影響は表面化していない。ただし、多くのブランドで生産ラインを一時停止していたことから、5月以降に納車の遅延が出てくる可能性もある」と分析している。
「また、緊急事態宣言が延長され、景気の不透明感などから購入を控えるユーザーが増えることも予想される。とにかく感染拡大が収束するまで、厳しい状況は続きそうだ」と予測した。
4月のランキング ボルボが5位、アウディを抜く
外国メーカー車の4月期のブランド別成績では、メルセデス・ベンツが前年同月比37.1%減ながら2288台の新規登録を記録。62か月連続での首位につく。
続く第2位には、同41.1%減の1691台を記録したBMWが前月から1ランクアップで位置。前月第2位のフォルクスワーゲンは、同28.6%減の1607台で第3位に陥落した。
また、前月第4位のアウディは同66.6%減の737台にまで落ち込んだ。
同34.1%減の943台を記録したBMWミニ(4位)、同40.4%減の740台を記録したボルボ(5位)に抜かれ、アウディは第6位に甘んじる。
なお日本メーカーの海外生産車については、BMWとフォルクスワーゲンの間に同3.1%増の1665台を達成したトヨタが、BMWミニとボルボの間に同52.3%増の812台を達成したホンダが割り込んでいる。
ランボ 4月単月で最高記録
トップ6以外の外国メーカー車のブランド別成績では、新型車および特別仕様車を精力的に発売した中堅ブランド、そして高級スポーツカーブランドの健闘ぶりが光った。
ポルシェが同64.3%増の493台、シトロエンが同72.2%増の291台、ランドローバーが同5.2%増の142台を記録。
さらに、ランボルギーニが同33.3%増の80台、フェラーリが同26.8%増の71台、前年の低水準を打破したDSが同500.0%増の30台と好セールスを実現する。
このうち、ランボルギーニは4月単月で過去最高の販売台数を成し遂げた。
最後に、新進ブランドの4月期の成績を紹介しよう。「マツダ教習車」のベースモデルとして、昨年5月からタイ工場生産のマツダ2の4ドア・セダンを輸入するマツダは、23台を達成。
ヤマト運輸と宅配に特化した小型商用EVトラックを共同開発して購買する契約を結ぶストリートスクーターは、16台の新規登録台数を記録している。
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