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マクドナルドのハンバーガーが腐らないという噂を聞いたことがあるだろうか。まるで都市伝説のようだが、国外でたびたび話題になり、オークションで高値が付くこともあるのだ。その実例として6年前、10年前、そして20年前のハンバーガーが「出来立てみたい!」と騒がれたケースを振り返ってみよう。

「マクドナルドの製品は腐らないという噂を聞いていました。しかし『腐らないなんてあり得ない』と思っていました」と自分で検証することにしたのは、カナダ・オンタリオ州の農場経営者デイブアレクサンダーさん。2012年6月7日チーズバーガーフライドポテトをマクドナルドで購入し、それを6年後にオークションサイト『イーベイ(eBay)』に出品したのだ。

チーズバーガービーフパテが縮んで薄くなっており、チーズは黒く変色しているもののバンズには腐食した様子は見られず、フライドポテトは乾燥しきって縮んでいるようだが、6年経ってもほぼ原形をとどめている。当初29.99カナダドル(約2,550円)で出品していたが、翌日には150カナダドル(約12,670円)に跳ね上がった。しかし賞味期限の記載がないためフード・ポリシーに反するという理由で『イーベイ』側から削除されてしまった。

他にもこの噂を聞いて実験してみたのはアイスランドのヒェルトゥル・スマウラソンさん(Hjörtur Smárason)。アイスランド国内にあるマクドナルド全店舗がクローズした2009年10月31日、いわば国内でマクドナルド商品を購入できる最後の日にこの男性もやはり同じくチーズバーガーフライドポテトを購入した。

このチーズバーガーフライドポテトは、10年後の2019年にはヒェルトゥルさんの友人が経営するホステル「スノトラ・ハウス(Snotra House)」のガラスケースの中に。このちょっと変わったディスプレイを一目見ようと世界中から多くの人が集まり、同ホステルが実施しているライブ配信には多い日で一日40万を超すアクセスがあるそうだ。オーナーのシッギ・シーグルドゥルさん(Siggi Sigurdur)は「ハンバーガーはいい年だけど、調子は良さそうだし、見かけだって悪くない。なにしろカビは生えていないし、古くなっているのは包装紙だけなんだから」と苦笑する。

10年経っても「カビもなく腐ってもいない」とは驚きだが、極めつけは20年前に購入したマクドナルドのハンバーガーが「まるで出来立てみたい!」という話題だ。このハンバーガーの持ち主はアメリカ・ユタ州に住むデイビッド・ウィップルさん(David Whipple)。1999年7月7日のお昼時に購入した79セント(約86円)のハンバーガーが数年経っても原型を留めていたことからオークションサイトに出品したところ、なんと2,000ドル(約217,000円)もの値がついた。

結局、このハンバーガーを売らなかったデイビッドさん。ブリキの缶に入れて保管していたハンバーガーを購入してから20年後に開けてみたところ、バンズに挟んであったピクルスが分解され消滅しているものの、バンズに挟んであるパテもカビや腐敗なども全く進んでおらず、見た目は出来立てのハンバーガーとほとんど変わらない姿をしていた。

これらの話題には「恐ろしいわ」「放っておくとすぐ乾燥しちゃうよね。水分がないから、腐らないんじゃない?」「これらの類を食べたら私達も変わらずに保存されるといいんだけどね」「あと何年この状態が続くのだろう」などの声があがっている。

ちなみに日本マクドナルドの公式ホームページでは、「マクドナルドのハンバーガーは腐らないというのは本当か?」という質問に「保存状態、保存環境によってマクドナルドの商品ももちろん腐敗します」などと返答し、「保存料や防腐剤は、一切使用しておりません」と謳っている。

画像は『New York Post 2020年1月3日付「20-year-old McDonald’s burger looks good as new」(KUTV 2 News Salt Lake City/YouTube)』『RadioCBC.ca 2018年7月11日付「EBay pulls 6-year-old McDonald’s burger from its website」(Dave Alexander/EBay)』『7NEWS.com.au 2019年11月2日付「Decade-old McDonald’s meal remains almost completely intact in Iceland hostel」(Credit: Snotra House)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)

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