ウェールズ代表FWのクレイグ・ベラミー氏は、数年前からうつ病にかかっていることを告白した。イギリスBBC』が伝えている。

かつてリバプールマンチェスター・シティなどに在籍し、プレミアリーグの舞台で活躍してきたベラミー氏。2014年に現役を引退すると、現在は指導者の道を歩んでいる。

現役時代には“ピッチ内外”でその溢れるバイタリティを解き放っていた“悪童”だが、3年前にうつ病と診断されたことを明かした。

そして、現在も薬を服用している同氏は、イギリススカイ・スポーツ』のインタビューで病の苦悩を語っている。

「3、4年前にうつ病と診断され、私はうつ病を患っている。それから逃れることはできない」

「すでに3年間、薬を服用しているが、このことを話すのは初めてだ」

「ときにとてつもなくハイになれば、とてつもなく落ち込むこともある」

「ケガの経験は助けにはなっていない。通常のケガであれば克服できるが、私の場合は克服が非常に困難だった。まるで拷問を受けているようだった」

「自分が期待していたフットボールキャリアとは全く違うものになった。非常に痛みが強く、スプリントしたくないと思うほどだった」

現役時代に負ったケガがうつ病の原因であることを明かしたベラミー氏は、さらにそのピークが現在ではなく現役時代だったと主張している。

「キャリアが進むに連れて病状は悪化の一途を辿っていたと思う。感情的になってしまう面もあった。自宅に帰っても3日間、誰とも話さないときもあった」
「妻も子供がいたけれど、文字通り会話することはなかった。部屋に閉じこもりベッドに横たわっていたよ。それこそ当時の自分がうつ病に対処できた唯一の手段だった」

フットボールはここにしかない。だからこそ、多くのフットボーラーはメンタル面の問題に悩まされている」

「これまでうつ病について話すことはなかったが、それについて話すことは誰の仕事でもないと感じている。あくまで自分自身の非常にプライベートな問題なんだ」

「この事実を知っているのはごく限られた人だけだった。私の私生活は非常にプライベートなものだ。だから、その線引きは明確にしたい。私が見てほしいと思うものだけを、周囲の人には見てほしいんだ」

現役時代には手が付けられない乱暴者というイメージが強かったベラミー氏だが、その裏では多くの苦しみや葛藤を抱えていたようだ。

なお、ベラミー氏は今シーズンからアンデルレヒトのリザーブチームで監督を務めており、メンタルヘルスの重要性について多くの後輩たちに伝えてほしいところだ。

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