自衛隊にとって初となる宇宙領域の専門部隊となる「宇宙作戦隊」が18日に発足した。中国メディアの百家号は20日、新型コロナウイルスがまだ終息していないこの時期に、なぜ日本は2年も前倒しして「宇宙作戦隊」を発足させたのかと疑問を投げかける記事を掲載した。

 宇宙作戦隊の任務は日本の人工衛星を他国からの攻撃や妨害から守り、さらには宇宙ごみの軌道を監視することだとされている。東京の航空自衛隊府中基地に約20人の隊員で新設されたが、任務開始は2023年度の予定だ。

 創設時期は当初2022年度の予定だったが、記事は日本が宇宙作戦隊を2年前倒しで、しかも、新型コロナウイルスがまだ終息していないこの時期に発足させた原因に注目し、背後に存在する重要な原因の1つは「米国の戦略に対する協力」があると主張した。

 続けて、米国は2019年8月に「宇宙軍」を発足させたが、19年12月には日本政府が宇宙作戦隊新設に関連する費用として506億円の予算を計上したと紹介。また20年1月14日レイモンド空軍大将が宇宙軍司令官に宣誓就任すると、4月17日日本国会は宇宙作戦隊を新設する「改正防衛省設置法」を可決したと指摘、こうした一連の流れは、米国に対する日本側の緊密な協力を反映していると主張した。

 さらに記事は、米国への協力以外にも、日本は宇宙領域における技術力の点で中国やロシアよりもかなり後れを取っており、この領域で優位性を確保したいという焦りの気持ちも関係しているはずだと論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

疑問だ! なぜ日本は2年も前倒しして「宇宙作戦隊」を発足させたのか=中国