酒や競馬といったやめられない趣味から足を洗うことができるお店を描いた漫画の「発想がすごい」と話題です。作者は漫画家の河野玲奈さん。

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 「足を洗う」と題するこの作品の見どころは、慣用句としての「足を洗う」を、物理的なものとして表現しているところです。

 街角で「足洗い一回千円」の看板を出している若い男。まるで靴磨きのお店のよう。そこに中年の男性客がやってきます。客の足には「不倫」「競馬」「おやつ」などといった煩悩の数々が染みついています。

 男は耳かきのような道具を使ってカリカリと客の足から「競馬」を洗い落とします。客はこれで文字通り「競馬から足を洗った」ことになるのでしょう。1000円を支払って、満足気に帰っていきます。これで足が洗えるなら、やってほしい!

 しかし物語はここで終わりではありません。

 男は洗い落とした「競馬」を捨てる際、ちょっとした手ちがいによって自ら競馬に「手を染める」ことになってしまい――。さらなる展開を迎えるのです。

 慣用句を巧妙に設定に落とし込んだこのSFチックな作品。もとは無料コミックサイト「電脳マヴォ」で発表された作品です。作者の河野さんが自身のTwitterに掲載すると、3万以上リツイートされ、13万以上の「いいね」が集まりました。

 コメントには「発想がすごい!」、「(SF作家の)星新一もびっくり」と作品のクオリティを絶賛する声とともに、「1000円じゃ安すぎる!」、「本当にあったらいいな」とやめられない習慣から足を洗いたい人たちの切なる声が並びました。

 作者の河野さんは、上記「電脳マヴォ」のほか、「オモコロ」で「スマートアシスタント」、「生水」といった「すこしふしぎ」という表現がぴったりな作品を発表しています。また、BOOTHでは短編集の販売も行っています。

画像提供:河野(河野玲奈)さん

街角でひっそりと商売する「足を洗う」店