中国では台風などによって豪雨に見舞われると、たちまち冠水し、水没してしまう場所は少なくない。日本で暮らしていると水害に怯えることはほとんどないが、中国では近年大規模な水害が多発しており、多くの人命や財産が水害によって失われている。

 中国メディアの今日頭条は22日、日本は夏を中心に多くの台風に見舞われる国だと指摘する一方、日本では台風が来ても中国のように各地で大規模な水害が起きることはないと指摘し、「なぜ日本は洪水や冠水がほとんど起きないのか」と疑問を投げかける記事を掲載した。

 記事は、海に面して国々にとって、台風がもたらす被害をいかに軽減するかは大きな課題の1つであると指摘し、日本は太平洋に面しているため台風に見舞われやすいと指摘。過去には巨大な台風の直撃によって大勢の人が亡くなる被害も出たことがあると指摘する一方で、近年は多数の死者が出るような台風被害はないと強調。そして、東京を例としたうえでなぜ東京は台風が直撃しても河川の氾濫はおろか、冠水や水没もほとんど起きないのかと疑問を投げかけた。

 この疑問の答えとして記事は埼玉県春日部市にある「首都圏外郭放水路」の存在を挙げ、東京には水害から守るための治水施設が存在するのだと強調。首都圏外郭放水路は地下神殿とも呼ばれ、2019年に各地に大きな被害をもたらした台風19号の際にも河川の氾濫を防いで大きな注目を集めたことを強調し、日本にはこのような治水施設が各地に存在し、人びとの生活や財産を守っているのだと強調した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本はなぜ台風が直撃しても水没はおろか冠水もしないのか=中国報道