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 同じ場所に2度落雷が起きることはないと言われるが、ここでそんな常識は通用しない。ベネズエラ北西のカタトゥンボ川がマラカイボ湖に流れ込む地点では、1時間に走る稲妻の数は3600本、1分間に最大28回もの落雷が起きる。1回の閃光の放電量は電球1億個分と言われており、間違いなく世界で最も電気を帯びた場所だろう。


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 「マラカイボの篝火」や「終わりなき嵐」など、カタトゥンボの稲妻は様々な異名で呼ばれている。この辺りは、夜な夜な嵐が続くという尋常でない特徴で知られており、カタトゥンボ川に直撃する稲光は、その頻度ゆえに航海の目印に使われてきたほどだ。

 科学者の見解によれば、世界でも類を見ない頻度の雷は、風のパターンと地形が原因であるらしい。狭い地域に繰り返し雷が発生することから、ベネズエラの大気現象は世界最大の単一の対流圏オゾン発生器であると考えられている。


Shooting the Everlasting Storm | That’s Amazing

 カリブ海から流れてくる暖かい風が生み出す独特の大気は、年間260日の嵐と120万回の落雷を生み出す。雷はしばしば紫色を帯びており、400km離れた場所からでも見ることができる。

 昨年、世界で最も稲妻が多い場所としてギネスブックに登録されたのに続き、今年は、1km2の範囲で最も雷が起きる場所としてギネスブックに登録された。平均250回である。ちなみに、これまでギネス王者だったのは、コンゴ民主共和国のキフュカという町だ。


TEMPESTA DI FULMINI SENZA FINE - RELAMPAGO DEL CATATUMBO

 ベネズエラの歴史書は、カタトゥンボの雷のおかげで敵の夜襲を少なくとも2回は妨げたとしている。1度目は1595年にイングランドフランシス・ドレークがマラカイボ経由でスペイン軍に攻撃をしかけたとき、2度目は1823年に海岸に潜んでいたスペイン艦隊を照らし出したベネズエラ解放戦争のときだ。

via:metro・Translated hiroching

 この雷のエネルギーをなんとか発電の方にまわせれば相当な電力となるわけだがどうだろう?

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52201629.html
 

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