新型コロナウイルス対策として外出を自粛する人が増えた結果、インターネット動画視聴時の通信品質に影響が出ていることが、WebDINO Japanの調査で分かった。調査によると、緊急事態宣言後の4月は、2~3月に比べて通信速度が2~5割低下、応答時間が1.5~2.4倍に増えているという。

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 総務省の「インターネットトラヒック流通効率化検討協議会」によると、2月下旬と5月中旬のインターネットトラフィックを比較して、平日の日中が3~6割、休日日中が1~2割程度の増加が認められるという。夜間のピーク時も、平日と休日を問わず、1~2割程度増加している。

 WebDINO Japanの調査によると、インターネットトラヒックの増加に伴い、ネット動画の視聴時間も徐々に増している。平日と土日祝日の視聴者数(合計2万8005件)を24時間帯別に分けると、3月以降はそれまで少なかった平日昼にも動画視聴が増えている。また、4月の動画視聴者数は3月の約2.2倍に増えており、外出自粛の影響で動画配信サービスの利用が増えていると考えられるという。

 なお、WebDINO Japanの調査結果は、計測用の拡張機能「Web VideoMark」のユーザーの計測結果を日別で単純平均したもの。動画配信サーバー側の混雑状況の変化だけでなく、期間中に発生した協力者数の変化や通信回線の変化も含んだ結果になっているため、偏っている可能性もあるという。そのため、結果に幅が出ている。

在宅時間の増加により、インターネット動画の通信速度が5割程度低下している(WebDINO Japan調べ)