「やられたら、やり返す! 倍返しだ!!」の決めゼリフがすでに流行語になり、現在大ヒット中のドラマ半沢直樹』(TBS系)。視聴率も第一話19.4%、第二話21.8%、第三話22.9%と絶好調だ。

そのため、さまざまなメディアヒットの理由を分析している。その多くは〝理不尽な要求をしてきたり、責任をなすりつけようとする嫌な上司に堂々と文句を言う半沢直樹を見ているとスカットする〟〝上司をやっつける姿がかっこいい〟など、現実の仕事でのストレスを発散できるのというもの。

日本で働く多くの人は日々、パワハラなどで苦しめられているのだろう。この不況では、正社員は上司が嫌でも仕事を辞めるわけにはいかないし、下請け会社や非正規社員たちは、発注先の人間や正社員には嫌な顔ひとつ見せられないだろう。

そんなやりきれない思いを自分に代わってズバッと言ってくれる。その気持ちよさが、『半沢直樹』のヒットの理由のひとつであることは間違いない。

また、主人公半沢直樹を“いかにもいい人そう”な境雅人が演じ、敵役の東田社長を“いかにも嫌なやつ”な宇梶剛士、嫌みな国税局の黒崎を“いかにも癖のありそう”な片岡愛之助を起用し、漫画のようなわかりやすいキャラを立てて、“正義と悪の対決”としたことも良かったのだろう。

しかし、よく見ていると、このドラマの魅力は“半沢直樹vs悪役”といった単純な構図だけではない。

半沢直樹が窮地に立った時、彼を助けてくれるのは、いつも彼の友人や知り合いなのだ。

東田社長の居場所を突き止める手伝いをしたのは、半沢に全面協力する竹下社長だし(第二話)、本店からの内部検査を切り抜けることができたのは、部下である中西と、いつも情報を提供してくれる友人の渡真利だった(第三話)。

友情を得て、努力し、そして勝利する。これは少年マンガの王道だ。

半沢直樹』はマンガでいえば、『サラリーマン金太郎』や『島耕作シリーズのようなビジネスマン物語だと思っていたが、実は『ONE PIECE』や『NARUTO』のような少年向けの大冒険物語ではないのだろうか。

そう考えると半沢直樹(境雅人)の顔が、だんだんルフィの顔に見えて来て、竹下がフランキー、渡真利がサンジ、妻がナミ、そして東田社長や黒崎も敵役の他の海賊たちに思えてくるのだがどうだろう。

「やられたら、やり返す! 倍返しだ!!」というセリフも、ルフィが言ってもおかしくはないセリフだ。

半沢直樹は、現代のルフィ……。そう思うと、このドラマが幅広い年齢層に受け、大ヒットしている理由もわかる気がする。

【DNBオリジナル

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by Takkk

 

 

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