中国北京で5月21日から両会(全国人民代表大会と全国人民政治協商会議)が開幕した以降、湖北省で中共ウイルス新型コロナウイルス)の無症状感染者が増加していることがわかった。中国当局は無症状感染者を、感染者としてカウントしていない。

湖北省衛生健康委員会は同ウェブサイトで毎日、省内の感染情報を発表している。これによると、5月1日から5月20日まで、省内新規感染者がゼロになったに対して、新規無症状感染者は1日当たり平均13件が報告された。最多は5月20日の28人。最少は5月6日と12日、それぞれ6人。

全国人民政治協商会議が開幕した5月21日、省内の新規無症状感染者が35人となり、隔離病院で医学観察を受けている無症状感染者284人だという。

また、全国人民代表大会(全人代)が始まった5月22日の新規無症状感染者は25人、23日30人、24日38人、25日26人、26日に22人とそれぞれ報告された。隔離医学観察を受けている無症状感染者数は、22日が295人、23日298人、24日326人、25日334人と26日が332人。

湖北省衛生当局は、感染経路や新規無症状感染者の詳細を公表していない。

中国版ツイッター「微博」では、ユーザーらは新規無症状感染者の増加について懸念を示した。

「感染源はどこだ?」や「どうやって感染したのか?」、「無症状感染者がますます多くなっている。いつ感染拡大を抑制できるかがわからないね」などのコメントが多かった。

一方、中国メディア「澎湃新聞」5月25日付によると、湖北省武漢市衛生当局、武漢市衛生健康委員会の発表では、5月15日から24日までに、同市では新規無症状感染者218人、感染確認症例1件となった。武漢市は5月15日から、市民全員を対象に10日間の核酸増幅検査(NAT)を実施している。

インターネット上では、中国当局と地方政府が依然に感染情報を隠ぺいしているとの批判が上がっている。ツイッターのユーザーはこのほど、武漢市内にある武漢大学や武漢理工大学、華中科技大学の学生がNAT検査で陽性になったにもかかわらず、国家衛生健康委員会が公開しなかったと投稿した。

(翻訳編集・張哲)

武漢市政府は5月12日、今後10日間内に全市民を対象に核酸増幅検査(NAT)を実施すると決定した(Photo by STR/AFP via Getty Images)