スマートホンで人気の用途TOP3

平成30年内閣府青少年のインターネット利用環境実態調査より

 おとなもこどもも時間に追われる毎日です。人それぞれの欲求は、時間を掛けることなく間を置かずに満たしたい。電車内でスマホを手にしていない人は何人いるでしょうか?先日久しぶりに新宿の街を歩きました。相変わらず迷惑な「歩きスマホ」に遭遇しました。中吊りやつり革広告が無くなってきたのは、広告紙を取り替える人手が足りないだけではないと思います。スマホの画面に目を落としている人ばかりだからでしょうね。不要不急の外出を控えることが呼び掛けられる前は、ベビーカーに乗っている赤ちゃんがスマホをいじっている光景を見ませんでしたか?

生まれてから目を大きく動かすことで目の発達が促される。なのにスマホの小さな画面ばかり見ていると、成育の妨げになる可能性が高まります。人間は面白いものに飛び付いてしまいがちですが、生後6ヶ月の赤ちゃんはスマートホンのスクロール操作を憶えてしまうそうです。(※1)

不健康になるリスクが高くなるのめり込みから、赤ちゃんを救うのはおとなの責務です。

巷でよく聞くようになった、スマホのブルーライトによる健康への悪影響。睡眠の妨げにもなっています。「睡眠」は疲労回復や成長促進の他に、頭の中を整理~増強してくれる。生きて行く上で無くてはならない行為です。

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食欲と性欲を合わせた三大欲求のひとつである「眠る欲」を欠いてしまえば、当然健康への歪みも表れます。成長期のこどもへの悪影響は、身体的精神的な弊害に留まらず、使用料の高額請求など経済的損失にも及んでしまいます。

交感神経の活動を上げてしまい、入眠の質も悪いと言われています。(※2)

また、こどもの頃の生活習慣が起因となって、おとなになってから病状が表れる場合もあります。

スマホの画面から放出される光から身を守るには、使い過ぎないことと直感的に思い付きます。

特にこどもたちはなぜスマホにのめり込んでしまうのでしょうか?思春期のこどもたちは、面識のない人とSNS上で「乗り」の感覚で気軽に繋がり、その誰かが自分の存在を受け入れてくれる。

久里浜医療センターの2016年~2017年の統計では、新規のネット依存などの専門外来受診者の内、90%がゲームを常用している。その98.9%がオンラインゲームに没頭しているそうです。現実とは別の仮想的世界の中で、プレイヤーがゲームのキャラクターとなりヒーローとして注目され、活躍すれば賞賛から尊敬までされる。スマホが安心・安堵できる居場所を与えてくれるからなのでしょう。(※3)

こどもにスマホを持たせる前に、家族で使用のルールを決めることが使い過ぎを予防する方法と聞きます。けれど、親が夜仕事から帰宅してスマホを使い始める。こどもの使用を許可した時間を過ぎていたらどうします?結局親の傍らに座って画面をのぞき込むことになりませんか?自分も使いたくてウズウズしているこどもが、同じ屋根の下でスマホをやっている人がいると思うだけで、イライラしたりして眠れなくなるかも知れません。こどもは何かと親とか兄弟の真似をしたがるものです。私事ですが「お兄ちゃんは年上なんだから。」とか親に言われて、泣く泣く辛坊させられたことが幾つかありましたよ。私の性格もあったのでしょうが、「おとなだから・・・。」という都合のよい言い訳を納得できないことがありました。

だから家族全員が参加する平等なルール作りが必要だと思うのです。

私も以前なかなか眠れない時もあったし、眠ったのか?眠っていないのか?寝床から出た時に一日の活力を取り戻したという実感が湧かない時が結構ありました。今その頃を思い出してみると、何かをくよくよ心配したり考えたりして、一種の興奮状態に陥っていた。そしてからだのどこかに力が入って、「眠らなきゃ・・・。」と変なプレッシャーを自分に掛けたりしていました。自分に合った睡眠時間があります。(※4)

自分が納得できるパフォーマンスを発揮する活力を取り戻せれば良い。一日の時間は限られており、睡眠を効率よく取りたいですよね。「寝る」(ねる)と「眠る」(ねむる)は違います。

ちなみに私が日頃実践していること。

① 自分の寝床は、「眠る」ためだけの場所と割り切ること。
② 目を閉じたら全身のちからを抜く。
③ 静かにゆっくりと呼吸する。これでストンと眠りに落ちます!

スマホの使い過ぎアプリなんか、絶対に立ち上げてはいけません!!

参考;(※1)健康日本21推進全国協議会 令和元年度分科会 小児の生活習慣病 日本小児科医会 神川晃
(※2)西野精治 著 スタンフォード式 最高の睡眠
(※3)健康日本21推進全国協議会 令和元年度分科会 ゲーム・スマホ依存 久里浜医療センター 樋口進
(※4)日本健康マスター検定公式テキスト 増補改訂版

[文:健康わくわくサイト]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

株式会社SOily 代表取締役 岡本 頼幸

岡本 頼幸

幼少時代から生命の不思議に取り付かれてきました。
生体の分化発生の不思議を研究 ~ 免疫検査を通しての患者様への想い ~ 医療・健康機器のユーザー様から頂いた奉仕の心・・・。
これらのことから医療・健康の大切さを、長年にわたって実感して参りました。
今、予防医療というポピュレーションストラテジーが重要になっています。
更に「競技スポーツ」に「健康スポーツ」という親しみ易い概念も取り入れようとしています。
みなさまが人生の目的を達成するために大切な、「健康」についてのトレヴィアをお届けしたいと思っています。
みなさまの目となり耳となりそして足となって得た豆知識を、私の経験を交えてできるだけ分かり易くお伝えできれば幸いです。

こどもの休養を邪魔するものとは