イギリスのケンブリッジ大学は、来年度(今年10月から来年9月まで)の講義を全てオンラインで行なうと発表しました。これはもちろん新型コロナウイルスの影響によるもので、状況が変われば少人数で対面式のクラスを行なう可能性があるとしています。今回は、新型コロナウイルスによるパンデミックによって各国が行なっている教育関連対策と、それにまつわる英語フレーズをご紹介します。

オンライン化が進む大学教育

イギリスでは、ケンブリッジ大学やマンチスター大学が来年度の講義をすべてオンライン化すると発表しました。状況次第では対面式の少人数クラスを開催する可能性もあるとしているものの、基本的にはキャンパスに通わず、すべての講義をオンラインで行なうことになります。

All the lectures will be online-only until summer of 2021.2021年の夏まですべての講義がオンラインで行なわれる)

対面式のクラスは英語で「face-to-face lectures」。ケンブリッジ大学では、今年3月から試験もすべてオンライン化されています。All the exams are being carried out virtually. (すべての試験はインターネット上で行なわれる)

パソコンネット環境さえ整っていれば、どこでも学べる「オンライン授業」。

大学は小・中学校と異なり、自らの選択で自主的に学びに行く場所ですので、環境さえ整えておけば自ら勉強する意思のある学生は特に困らないでしょう。とはいえキャンパスライフを楽しめないのは、少し残念ですね。

アメリカではWi-Fiが十分でない地域にスクールバスが出向きWi-Fiを提供

アメリカでは、300万人の学生がWi-Fiが使えない環境にあると言われています。新型コロナウイルスパンデミックにより自宅で学習を行なわなければならない状況においては、Wi-Fiがあるかないかで生徒の学習進度に差が出てくることは明らかです。そこで、Wi-Fiを装備したスクールバスが、アメリカの様々な地域でWi-Fiを提供するという試みが実施されました。スクールバスは同時に、生徒たちに食事を運ぶ役割も担っています。

School buses are delivering Wi-Fi hotspot to students who lack access.スクールバスは、Wi-Fiへのアクセスがない学生のために回線を提供している)

学生が学校に行くことができない間、使われていないスクールバスを利用して学生のサポートする素晴らしいアイデアですよね。

完璧さを求めないフィンランド

新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、3月中旬より休校となったフィンランド。政府はこの事態の元、学習上の達成するべき目標を下げても問題ないと各学校にアドバイスしています。

Teachers, students and parents should not demand perfection of themselves during this unusual time. (このような特別な状況が続く間は、先生も生徒も親も自分に完璧さを求めるべきではない)

全面的に休校となる一方で、共働きの家庭など、どうしても子供を預けられない場合は2~3人の少人数なら学校で預かって先生と過ごすというような対応もされていたようです。

香港では感染者0人を持続。学校も一日おきに再開へ

中国本土に隣接し、アジアの中でもいち早く新型コロナウイルスが流行した香港。2003年に流行したSARSで大きな被害を受けた香港では、今回の新型コロナウイルスが中国において流行しているという情報が入るとすぐ、ほぼすべての人がマスクの着用を開始しました。

ビジネス街・市場・学校など、あらゆる場所で徹底した対策がとられた香港。

1月末の旧正月明けから休校に入り、現在まですべての学校において休校が続いています。休校期間中は、かなり早い段階でオンラインクラスがはじまり、学校に通うのと同じペースで教育が進められています。

Hong Kong students adapted to online learning amid class suspension over pandemic. (香港の学生は、パンデミックによる休校中に行なわれるオンライン教育に適応した)

現在一日の感染者が0人から3人という状況が数週間続いている香港では、学校含めコロナ以前の状況を取り戻そうとしています。新型コロナウイルスによる死者の数も4人と、非常に低いまま推移しています。

コロナ禍においても教育をしっかり受けられる環境整備が重要

オンラインで教育を受けるには、少なくともパソコンと高速のインターネット環境が整っている必要があります。前述の香港においても、一見オンラインクラスが非常にうまくいているように見えますが、所得の少ない家庭の子供たちは、必要なインフラを持たないことで、学習に遅れが生じています。

Some parents and students found it difficult to catch up with online classes, especially those from low-income families. (低所得層の親や子供たちは特に、オンラインクラスについていくのが難しいと感じています。)

このように、家庭の状況によって学習環境が大きく異なってしまうことがないよう、パソコンの貸し出しやWi-Fi環境の整備が必要とされています。新型コロナウイルスの収束までに時間がかかればかかるほど、教育面での対応をしっかりと考えていくことが必要になりそうです。

文/山根ゆずか

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