駆け落ちをしたり、未婚のまま男性と関係を持ったり、性被害に遭った女性たちが「一家の名誉を汚した」として殺害される“名誉殺人”のニュースが後を絶たない。イランで殺害されたのは35歳の男性と駆け落ちした13歳の少女で、父親は自首している。『The Sun』『Al Arabiya English』などが伝えた。

イラン北部ギラン州タヴァーレシュ郡の町で21日、就寝中だった13歳(一部14歳との報道も)のロミナ・アシュラフィさん(Romina Ashrafi)が、父親に鎌で斬首されるという痛ましい事件が起こった。

ロミナさんは35歳の男性との結婚を父親に許可してもらえず、駆け落ち同然で自宅から逃げ出した。しかし逃亡から5日後、地元警察に見つかり「命の危険があるから家には帰りたくない」と訴えたにもかかわらず、強制的に自宅に連れ戻された。

父親は21日夜、自宅の寝室で就寝中だったロミナさんの首を鎌で切り落とし、血のついた凶器を持ったまま警察に自首している。現在拘留中の父親は“名誉殺人”を主張しており、有罪が確定しても死刑は免れて懲役3~10年の刑に服すことになるという。

この事件を受け、イランのジャーナリストであるメシア・アリネジャドさん(Masih Alinejad)は、Twitterで「少女は反女性的なイランの法律の犠牲になった。誰も彼女を救うことができなかった」と述べ、ロミナさんが“名誉殺人”の犠牲になったことを伝えた。

また『The Sun』ではイランでの名誉殺人は殺人事件の5分の1を占めると報じており、Twitterではハッシュタグ「#Romina_Ashrafi」が5万回以上も使用され、「残酷すぎる」「また悲劇が繰り返された」「女性の権利が全く認められていない」「男性優位・女性蔑視が終わらない限り、名誉殺人は続くだろう」「刑罰を重くすべき」など怒りを露わにするコメントが多数あがった。

ちなみに2018年にはアメリカで、イスラム教徒の両親が見合い結婚を拒んだ16歳娘に熱した油を注ぐなどの虐待行為に及んでいた。またパキスタンでも、交際している女性との結婚を望んだ22歳の男性が父親と家族の怒りを買い、眼球をくり抜かれるという事件が発生していた

画像は『The Sun 2020年5月27日付「BLOOD TIES Girl, 13, beheaded in her sleep with a sickle by her father in Iranhonour killing’ after she hoped to marry older man」(Credit: Newsflash)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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