大事なものは大事なところに隠すのが一番だ。というわけで、1960年代末にCIAの変装担当者トニー・メンデスによって開発されたのが、このフェイク”ふぐり”である。
ワシントンにある国際スパイ博物館(International Spy Museum)に展示されているこのフェイクふぐりは、中に発信器を隠しておけるようになっている。そして、発信器入りのそれを男性のリアルふぐりにノリ付けする。
こうしておけば、CIAの諜報員が服を脱がされて、所持品の検査をされたとしても、発信器はバレない。まさかふぐりの中に発信器が仕込まれているなど相手は夢にも思うまい。
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トニー・メンデスの天才的な発想
トニー・メンデスは、“偽装の達人”として数々の伝説を残している元CIA職員だ。
メンデスが天才的だったのは、男性の心理に付け込んでいる点だ。つまり彼は、男性の検査官は同性の性器をじっくりとは見たくないだろうと考えたのだ。だから、ふぐりの検査は甘くなるはずだ。
この天才的な発想にもかかわらず、フェイクふぐりは試作品が1つ作られただけで、当時のCIA長官リチャード・ヘルムズによって却下されてしまった。
The CIA's Fake Scrotum That Hid a Radio | Object of Intrigue | Atlas Obscura
映画スタッフに変装して脱出した外交官
残念なことにメンデスは、昨年1月に亡くなった。78歳だった。
1979年11月、イランのアメリカ大使館がイスラム法学生らによって占拠された。いわゆる「イラン・アメリカ大使館人質事件」では、外交官をイラン国外に脱出させるために、彼らを「アルゴ」という架空の映画の撮影スタッフに変装させるという作戦を考案したのが、当時CIA秘密工作本部作戦支援部に所属していたメンデスである。
なお、第85回アカデミー作品賞を受賞した2012年の映画『アルゴ』は、このときの事件を題材としたものだ。
映画『アルゴ』予告編1【HD】
References:tech.readsector / unilad
http://karapaia.com/archives/52291317.html
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