「よりによって同じ日にかって思いましたよ」

 大手メディア関係者が息を潜めます。

 「夏の甲子園大会の中止発表と、『文春オンライン』で黒川検事長が産経新聞の記者2人と朝日新聞の社員と緊急事態宣言発令下に賭け麻雀をしていたことを報じたのが、ともに5月20日だったんです。文春のネット記事が出てからは、社内も落ち着かない空気だったそうです。夏の甲子園中止はすでにスポーツ紙が報じていたことですし、ショック文春砲の方が大きかったかもしれません」

 ともに新型コロナウイルスの感染拡大さえなければ、ありえなかった「事件」。国内最高級のクオリティーペーパーでもある、朝日新聞が揺れた一日でした。

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 「夏の高校野球は朝日にとっては特別すぎる行事なんですよ」

 前述の関係者が語ります。

 「どんな社会問題があろうとも、7月以降の朝日の地方版紙面は高校野球の記事で占められます。担当するのは主に支局2年目の記者。取材して書くだけでなく、地方大会をコーディネートするのです」

 「そのため、地方球場では朝日記者だけ冷房完備の関係者席で試合を見ていて、他メディアの記者は炎天下ということもよくある(笑)。甲子園行きのチームが決まると、敗退までベタ付きで帯同します。社内で要職に就いている人は若い頃、ほとんどこれを経験している。だから思い入れが強すぎるんです」

 営業サイド的にも、ドル箱コンテンツだといいます。

 「高野連は商業主義と一線を画すのが建前ですが、元々は朝日の部数拡張のためのイベントですし、現在でも販売と広告が7、8月は高校野球と連動し、血眼になって数字を上げにいきます。編集部門、営業部門が一丸となる大イベントですから、中止は苦渋の決断としか言いようがありません」(前述の関係者)

 しかし、今回の「朝日社員が賭け麻雀」は「夏の甲子園中止」と同等、あるいはそれ以上のショックを社内にもたらしているといいます。

 朝日関係者の言葉です。

 「朝日の読者は真面目な人が多いですからね。権力の暴走を監視し、ストップをかけるのが社会の公器たる新聞の役割だと考えていた。それなのに、国民が必死になってステイホームに協力しているまっただ中に黒川氏と賭け麻雀とは、開いた口がふさがりませんよ」

 朝日の販売店には、解約の連絡が相次いでいるとも報道されています。朝日新聞では取材記者がツイッターのアカウントを取得し、実名で意見を表明することが認められているのですが、現場の第一線で汗を流す記者の間でも「このままでいいのか」と怒りの声が噴出しているのです。

 朝日関係者は続けます。

 「ベテラン記者たちの本音は『黒川さん賭け麻雀をするぐらい食い込んで情報が取れるなんて、有能に決まっている。でも、今回だけはツイてなかった』あたりかもしれない。しかし、若手の記者は『よりによって方向性も対極な、あの産経の記者と賭け麻雀なんて恥ずかしくてしょうがない。抜本的に考え方をあらためないと、社内と国民感情との乖離は進む一方だ』と厳しい意見が出ています。変革は急務でしょう」

 思えば朝日新聞では3月14日、編集委員が「戦争でもないのに超大国の大統領が恐れおののく。新コロナウイルスは、ある意味で痛快な存在かもしれない」とツイートし、炎上後にアカウントを消して「逃亡」する騒ぎがあったばかりです。

 新型コロナウイルスは少しずつ収束に向かっていますが、人々の行動様式や人生観を少しずつ変えつつあります。甲子園から金属バットの快音や人々の歓声が失われたこの夏。朝日新聞が「賭け麻雀発覚」のピンチをチャンスに変え、自浄作用を見せられるか、国民の目が厳しい視線が注がれています。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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