こんにちは。『ダンガンロンパ』で可愛い女の子が消えていくのが堪えられない愛咲です。今回のライトノベルレビューは、先日、渋谷で行われた「ラノベ読み超会議」の模様をレポートするぞ。「ラノベ読み超会議」は、ライトノベルファンが集まり、ライトノベル業界の発展を目指して、お互いに研究成果や意見を交わし合うワークショップライトノベル関連の有名ブロガーや現役の書店員といった、業界に精通したラノベ通たちが、「ライトノベルの未来を考える」をテーマに熱い議論を交わした。どんな意見が出たのか、その一部を紹介しよう。

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Q.ライトノベルレーベルはどうなると思いますか?
いまのライトノベル業界は、新興レーベルが次々と乱立してシェアを争う戦国時代。将来的にはさらにレーベル数が増えていくのかと思いきや、ラノベ通の予想では「減っていく」という意見が大多数を締めた。その理由としては、

・個人出版や電子書籍など、出版社を介さない作品が台頭していくだろう。
・既存のレーベルが合併吸収などで大手に統合していくと思う。
・現状では出版サイクルが早過ぎ、在庫を抱えて潰れていくところも出てくるのでは。

現在の生存競争は長く続かない。レーベル数は今がピークだろうという見解だった。

Q.ライトノベルの読者はどうなると思いますか?
ライトノベルメイン読者層である中高生は少子化により減少していく傾向にある。しかし、ラノベ通の出した結論は、「増えていく」という、またしても予想外の回答だった。

グローバル化して海外に消費者を求めていくので増えると思う。
アニメ化コミック化、ボカロ小説など、ライトノベルへの入り口が多くなっている。
大衆化を果たし、スマートフォンのように誰が持っていても当たり前のものになる。

いままで読まなかった人々にもライトノベルが受け入れられていくということだった。

Q.ライトノベル業界はどこに力を入れるべきか?
ライトノベルを発展させていくため、出版社はどこにコストや人材を割くべきか、様々な方策が挙がった。なかでも参加者たちが声を揃えて重要だと挙げた点がこちら、

・作家やイラストレーターの人材育成や有望な新人の発掘。
アニメ化した作品は割引キャンペーンをするなどの販売努力。
ライトノベルの海外翻訳をもっと進めるべき、あるいは海外から逆輸入

やはりグローバル化と新規市場の開拓が重要なポイントのようだ。

Q.ライトノベルメディアミックスは成功している?
アニメコミックゲームなど様々なメディア展開を行なっているライトノベル。現在のまま成功は続くのか。ラノベ通たちの結論は、「現状並か、やや悲観的」という厳しい答えだった。

メディアミックスに相応しい作品が出し尽くしてしまい後塵が育たないのでは?
・例えばアニメの人気があればDVDは売れるが、原作にまで消費者を引き込めていない。
・売れるメディアミックス、売れないメディアミックスの格差が広がってきている。

メディアミックスを広げすぎ消費者側がついてこられないのではとの警鐘を発した。

Q.電子書籍は紙媒体より普及すると思いますか?
角川のBOOK☆WalkerTSUTAYAeBooks、AmazonKindleなど、徐々に普及し始めているライトノベル電子書籍。しかし、ラノベ通の予想は「電子書籍は普及しても紙媒体の方が多い」という意見が、

電子書籍の提供元(プラットフォーム)が乱立していて統一規格がない。
・権利の問題など、普及の妨げになっているものが解決されていない。
電子書籍だと売買や貸し借りができないため、買い控えする消費者もいるのではないか。

電子書籍を気軽に利用するには、まだまだ整備が追いついていないと感じているようだ。

Q.これから期待しているライトノベルは?
Web小説ボカロ小説など、新しいジャンルの躍進がめざましいライトノベル。将来的にどういった作品が出てくるのか、予想を聞いてみた。

・まったく別のエンタメと結びついた新たなジャンルがでてくる。
20代、30代の年齢層向けのライトノベル
文化庁メディア芸術祭で賞を与えるアニメマンガがあるように、ラノベも国から推薦されたりするかも。
・有名人、芸能人が執筆したラノベなども出るかも。

何があってもおかしくないのがライトノベル、突発的に予想外ジャンルが躍進する可能性は十分にあるとのこと。

Q.ライトノベルの将来は明るい?
最後に、ここまでの議論を踏まえて、ライトノベルの将来に期待がもてるか、不安はあるのか訪ねてみた。

・新規読者の取り込みに期待が持てるが、リスクを恐れて消極的になってしまうのが不安。
・多様性が行き過ぎマニアックになり過ぎなければ、さらに発展していくと思う。
・複雑化する読者のニーズに応えていけるかが大切である。

課題は山積みだが、ラノベ通たちの未来予想は比較的ポジティブなようだった。

読みやすくて、型にはまらない、面白さを追求するのがライトノベル。そんなライトノベルの魅力に気づく人々が増えていければ、将来は明るいのかもしれない。


文:愛咲優詩(ラノベ365日「http://ranobe365.seesaa.net/」)
ダ・ヴィンチ電子ナビ アニメ部より)

『カゲロウデイズ -in a daze- 』(じん(自然の敵P:著、しづ:イラスト/エンターブレイン)