Image: Ocean Infinity/SEARCH, Inc.

暗く静かな海の底で眠る最強の戦艦、見つかる。

先日アメリカ海軍の戦艦ネバダが、ハワイ真珠湾から南西120キロの深さ4.7kmの深海から約70年の時を経て発見されました。真珠湾攻撃ノルマンディー上陸作戦硫黄島と沖縄でも戦い、ビキニ環礁の原爆実験でも生き延びた戦艦ネバダ最後は海没処分。1948年に海に沈められました

アメリカ海軍最強戦艦は真珠湾から120km、深さ4.7kmの海底で発見

2万7500トンの戦艦は、SEARCH社とOcean Infinity社の2社が協力して実施した海洋ロボット(水中ドローン)を使った海底探査によって発見されました。

調査チーム1948年に海に沈められた戦艦ネバダのおおよその場所は把握していたものの、正確な沈没位置までは不明という状況の中、真珠湾から120km離れた深さおよそ4.7kmの海底で見事発見したのです。

Image: Ocean Infinity/SEARCH, Inc.

撮影された写真では、上下逆さまに沈んだ船体に船体番号や高射砲などが確認できます。第一次・二次世界大戦への参加、そして核実験も生き抜いた戦艦ネバダアメリカ海軍では最強の戦艦と称されていました。SEARCH社のJames Delgado氏は「真っ暗な海底の博物館で眠っている船は、過去を思い出させてくれるだけではなく、アメリカを2つの大戦から守った存在だということも教えてくれます。こうして過去との強い繋がりを見つけるために私たちは海底調査をしているのです」と話しています。

1基の5インチ/38口径砲を収納しているコンパートメント。 Image: Ocean Infinity/SEARCH, Inc.

戦艦ネバダの戦歴

1916年3月、ネバダ第一次世界大戦中に就役。戦後は1919年、パリ講和会議へ向かうウッドロウ大統領が乗っていた船ジョージワシントンを護衛。1927年から1930年までは改修作業が行なわれました。 1941年12月7日日本軍による真珠湾攻撃ではなんとか出航したものの、およそ10発の爆弾、1発の魚雷を受け、船に乗っていた60名が死亡、109名が負傷しました。船員たちの速やかな判断により自ら座礁することで沈没を防ぎました。

真珠湾から戻り修理が行なわれた際、フォース40mm機関砲などのさらなる兵器が装備されました。1944年にはノルマンディー上陸作戦に参加し、支援射撃を行ないました。8月9月に南フランスでの艦砲射撃に参加し、1945年には硫黄島と沖縄へ。神風特攻隊によるダメージを受けつつも第二次世界大戦の終わりまでにネバダは7個の従軍星章を受章しています。

幾多の戦いを経て、対戦には利用できなくなったネバダは、1946年マーシャル諸島ビキニ環礁での2つの核実験で標的艦になりますが、それでも沈むことなく、1948年に標的艦として砲撃と魚雷によって海没処分されました。

長い歴史で戦い続けたネバダは、これから沈没軍艦として保存されることになります。