緊急事態宣言が全国で解除されても、なお届かない地域もあるという「アベノマスク」。ネットでは「アホノマスク」などと揶揄(やゆ)され、格好のお騒がせネタとなっているが、本当に注目すべきは「ナツノマスク」という。どういうことか。

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 夏場のマスク着用は、呼吸困難、脱水症状などのリスクがあり、とくに運動時や、厳しい暑さでは熱中症で命を落とす危険性があるのだという。

 実際、中国では体育の授業中にマスクをつけて走っていた中学生が死亡するという痛ましい事故が起きている。東京都内では、5月に熱中症の疑いで搬送された人が100人を超えた。運動時にマスクを着用し、汗で湿って通気性が悪くなり、息苦しくなるという例もSNSなどで報告されている。

 本来、人の体は体内の熱が高くなると汗をかいたり、冷えた空気を体内に取り込むことで体温調節する機能がある。しかしマスクをすることで顔の約半分が覆われ、自分の呼吸による温かい空気しか入ってこないため、熱が発散されず、体内にこもりやすい状態になる。マスク内の湿度が上昇して、呼吸が苦しくなり、のどの渇きを感じにくくなる。これらが脱水症状につながる。運動時でなくても、暑くなればなるほど、マスク着用による熱中症リスクが高まることが考えられる。

 新型コロナウイルスの影響で、外出時のマスク着用が浸透しつつある今日このごろ。マスクをしないで怒鳴られたり、他人にマスクを強要したり・・・。運動時にマスクしないと、白い目で見られるから外せない・・・。「つけて当たり前」というほど全国的に広まったマスクが熱中症リスクになるとしたら、「どっちやねん?」ということになる。

 インフルエンザは高温多湿に弱く、夏場の感染力は低いといわれている。だがコロナウイルスワクチンがなく、熱帯地方でも感染が確認されていることから、同じ条件が当てはまるとは限らない。マスクの着脱に基準がない以上、自衛するしか手はない。感染防止と熱中症防止の付き合い方、外出や運動で注意したいポイント、工夫できそうなポイントを挙げてみた。

●運動時、とくに夏場はマスクをしない
(人との距離を意識。人目が気になる場合、もしくは聞かれたら「熱中症対策」と言えるかどうか。その勇気がなければ人目を避けるか、運動自体を自粛する)

●気温や状況に応じてマスクを外す
(たとえば外出先で呼吸が苦しくなったときは、人目のつきにくいところでマスクをとって体を休める)

●室内滞在が長かった場合、散歩などで外の暑さに体を徐々に慣らす
(体力が思った以上に落ちているケースが多い。気温が高いとき、急用でなければ外出しない)

●マスクをつけてどうしても長時間話さなければならない人、運動しなければならない状況の人は熱中症リスクを周囲に訴える
(命より大切なものはない)

●マスク有無にかかわらず、夏場にもっとも大事なことは、こまめな水分補給
(のどが渇いたと思ったときには熱中症の疑いあり)

 温暖化の影響もあり、近年ただでさえ多い熱中症が、マスク着用の一般化によって増大してしまっては元も子もない。各メーカーは通気性のいい、運動時の暑さにも対応するマスクの開発を急いでいるという。いずれにせよ「ナツノマスク」を頭に入れ、熱中症リスク回避を考える必要がある。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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本当に注目すべきは「アベノマスク」ならぬ「ナツノマスク」 警戒すべきリスクとは