6月に入り、夏の到来を予感させる暑さを徐々に感じるようになってきた。日本の夏に欠かせないイベントの1つが花火大会であり、花火大会を目当てに夏に日本を訪れる中国人観光客も少なくなかった。残念ながら今年は新型コロナウイルスの影響で軒並み花火大会が中止となり、落胆の声は中国のSNS上でも見受けられた。

 中国メディア・海外網は1日、新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒が続く中、日本各地の夜空に一斉に花火を打ち上げ、ウイルス感染の終息を願うイベントが行われたと報じた。

 記事は、新型ウイルスの感染拡大を防ぐため、今年の夏に開かれる予定だった日本各地の花火大会が軒並み中止になったと紹介。そんな中、「花火大会はもともと、疫病の消散を祈願するためにおこなわれたもの。花火業者ができることは花火を作って打ち上げて疫病の消散を願うこと。花火を見た人が笑顔になり、みんなに希望とパワーを与えたい」という思いから日本各地で一斉に花火を打ち上げる計画が持ち上がり、全国の163の花火業者が参加を表明したと伝えた。

 そして、現場に人が密集することを防ぐため、打ち上がる場所は非公開とし、打ち上がる時間だけ事前に発表したうえで、1日の午後8時から5分間、北海道から沖縄に至るまでの全国各地で美しい花火が同時に夜空に咲き乱れたと紹介している。

 記事は、「外に集まらないで見てほしい」との呼びかけに従い自宅の中で花火を鑑賞したネットユーザーの多くがSNS上に画像を掲載するとともに「不安や辛さの中で頭を上げ、夜空の花火を眺めると、一瞬の美しさにいろいろなことを忘れることができる」といったコメントや、花火業者、さらには医療従事者への感謝の気持ちを綴る書き込みが続々と寄せられたとした。

 夜空に咲く大輪の花、そして「ドン」という大きな音は、視覚的にも聴覚的にも私たちの心にこびりついていた垢を洗い流し、そして、癒してくれる作用を持つようである。かねてより人が密集することによる安全性の問題も取り沙汰され、安全が確保できないため中止となるケースもあった大型花火大会は、新型ウイルスによって「密」が避けられるようになったことで、今後は従来のような開催は難しいかもしれない。しかし、癒しの力を持つ花火の明かりを絶やすようなことがあってはならない。新しい花火大会の形が模索が必要だ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

ウイルス終息願い、日本各地の夜空で一斉に花火の大輪が開く=中国メディア