EU外選手枠はヴィニシウス、ミリトンが有力 残り1枠を巡る争いは熾烈

 マジョルカの日本代表MF久保建英は、シーズン終了後にレンタル期間が終了するため、去就が注目を集めている。レアル・マドリード専門メディアは、パリ・サンジェルマンPSG)移籍説について「ほとんど実現不可能」との見解を示した。

「2020-21シーズンに選手が残るようにジダンが考えても良いかもしれないクボの数字」と見出しを打って久保を取り上げたのは、レアル専門メディア「Defensa Central」だ。

 久保は2019年夏にFC東京から名門レアルへ完全移籍し、シーズン開幕直後にマジョルカへの1年間のレンタル移籍が決定。昨年11月10日リーガ・エスパニョーラ第13節ビジャレアル戦(3-1)でスペイン初ゴールを挙げると、一度はベンチスタートに降格するも再びスタメンの座をつかみ、ここまでリーグ戦24試合で3得点2アシストをマークしている。

 レアル・ソシエダ、ベティス、PSGACミランなどが来季の新天地候補に挙がっている久保は、6月19日以降にレアルと話し合いの場が設けられるとされている。本人はレアルでのプレーを熱望しているが、EU圏外枠の問題もあり、構想入りは簡単ではない。記事では、「クボはメレンゲレアル)で勝利することを願っている。とはいえ、マジョルカでの冒険を続けるのを悪くは思っていない様子だ」とし、久保の置かれた状況をまとめている。

「今シーズン、タケフサ・クボはレアル・マドリードの外国人3枠が埋まっているためトップチームにとどまらなかった。ミリトン、ロドリゴ、ヴィニシウス、ヘイニエル、クボとEU外選手が5人いるため、来季もその扱いが繰り返されるとの見方がある。プレーできる枠はわずかに3で、残る2人はカスティージャ(Bチーム)かレンタルに出ることになる。ミリトンとヴィニシウスに関しては根気よく続けるべきだろう。ヨーロッパで2年が経過すれば、スペインビザ取得の手続きを始めることができる。しかし事は簡単ではなく、来季が始まる前にそれを手にするのは難しいだろう」

PSGに行くことでたくさんの出場時間を得ることを約束されていない」

 レアルで3つのEU外選手枠に滑り込むのは容易ではなく、レンタルが現実的な基本線。ソシエダかマジョルカでのプレー続行が有力と見られている。

「サン・セバスティアン(レアル・ソシエダ)では日本人選手のことを気に入っていて、両クラブの関係が非常に良いこともあり、交渉に前向きな見方がある。しかし、まずは(マルティン・)ウーデゴールがもう1シーズン続けるように、という希望がある。ここから先は優先的な選択で、もしトップ下タイプを交換する場合は、オスカル・ロドリゲス(レガネスにレンタル中)となる。しかしクボの入団に否定的ではない。フロレンティーノ・ペレスが会長を務める組織が抱える多くのレンタル移籍選手のなかで、スポーツ部門がタケフサ・クボの将来を評価しなければならない」

 一方、記事ではブラジル代表FWネイマールフランス代表FWキリアン・ムバッペが在籍するPSGへのレンタル移籍には否定的な見解を示した。

「目立ってきているのはPSGチャンピオンズリーグレアルと対戦する可能性があるチームを補強することになり得るため、ほとんど実現不可能に見える。またPSGに行くことで日本人選手がたくさんの出場時間を得ることを約束されてもいない」

 日に日に過熱する去就報道。果たして久保は、来季どのチームのユニフォームを着てプレーすることになるのだろうか。(Football ZONE web編集部)

マジョルカMF久保建英【写真:Getty Images】