最新の推定市場価格を基にアジア人サッカー選手トップ10を紹介

 数多くのアジア人プレーヤーが世界を舞台に活躍しているなか、インドネシアメディア「Bolalob」は「世界で最も高額なアジア人プレーヤー10人」を特集。アジアの“新世代”に目を向けて「日本と韓国がますます支配を強めている」と、アジアの勢力に触れている。

 記事では、ドイツ移籍情報専門サイト「transfermarkt」が公開しているサッカー選手の推定市場価格データを紹介。選手の年齢や過去の実績などを踏まえた移籍市場における推定金額を基にした「世界で最も高額なアジア人プレーヤー10人」を取り上げ、5人の日本人選手がランクインしている。

ゆっくりだが、しかし確実にアジアのサッカーは、ヨーロッパや南米との距離に詰め始めている。アジア大陸は決して才能が尽きることない。ヨーロッパで見事に活躍した過去のビッグネームを思い出させる。香川真司パク・チソン長友佑都、アリ・ダエイなどだ」

 世界サッカーのなかで、アジアの存在感が徐々に高まっている点を強調。「現在のアジアには新世代がいる。日本と韓国の選手がますます支配を強めている。なかにはヨーロッパのトップクラブでプレーしている選手もいる」と記し、高額なアジア人選手として5人の日本人が登場した。

 9位タイの800万ユーロ(約9億4000万円)に食い込んだのが日本代表MF鎌田大地フランクフルト)だ。「鎌田大地は日本の才能ある若手選手の1人だ。ヨーロッパリーグで今シーズン6ゴールと驚異的なパフォーマンスを見せている」と飛躍ぶりを称えている。

 それを上回る1000万ユーロ(約12億円)で7位にランクインしたのが日本代表MF南野拓実だ。今年1月にオーストリアザルツブルクから、昨季UEFAチャンピオンズリーグを制したリバプールへ移籍。熾烈な競争を繰り広げるなか、「リバプールではまだ強みを発揮しておらず適応の途上にあるが、並外れた才能を持っている」と指摘し、今後の活躍が期待されている。

4位タイで期待の若手コンビが選出 「ビッグクラブに略奪されるのは時間の問題だ」

 4位タイの1350万ユーロ(約16億円)で並んだのが、日本代表MF久保建英(日本/マジョルカ)と日本代表DF冨安健洋(ボローニャ)だ。

 日本人選手のなかで最も去就が注目されていると言っても過言ではない久保に関して、「マジョルカで確固たる地位を築き、24試合で3ゴールと貢献している。ドリブルの技術、正確なキックなどの武器を備えており、ワンダーキッドは注目を集めている」と言及。18歳アタッカーのプレーは大きな関心事となっている。

 またイタリアで着実に評価を高める冨安については、「昨夏にボローニャに到着し、すぐにスタメンとしての地位を確立した」と説明。「スピードとフィジカルが印象的で、イタリアのメディアは印象的なパフォーマンスを称賛している。ビッグクラブに略奪されるのは時間の問題だ」と“ステップアップ移籍”を予測している。

 日本人最上位となったのは、1600万ユーロ(約19億円)で2位の日本代表MF中島翔哉ポルト)だ。「中島は2016年のU-23選手権でMVPを受賞し、2019年のコパ・アメリカ南米選手権)にも参戦した」と実績は十分。日本代表としても存在感を高めているが、今季加入のポルトでは苦戦が続いており、「ここまで(公式戦)28試合1ゴールにとどまっており、印象的は薄い」というのが実情だ。

 アジア人選手トップはトッテナムで活躍する韓国代表FWソン・フンミンで、価格は6400万ユーロ(約75億円)と群を抜く。トップ10の内、日本人選手が5人、韓国人選手が3人を占めており、両国がアジア勢力図のなかで存在感を発揮している。(Football ZONE web編集部)

(左から)冨安、久保、中島、ソン・フンミン、南野【写真:Getty Images】