ビジネスメールの実態とは

ビジネスメールの実態とは

日本ビジネスメール協会は6月1日「ビジネスメール実態調査2020」の結果を発表した。調査は4~5月にネット上で実施し、仕事でメールを使っている1552人から回答を得た。

仕事で使っている主なコミュニケーション手段を聞くと、最多は「メール」(99.10%)で、次いで「電話」(89.76%)、「会う」(77.64%)と続いた。他方、大幅な増加がみられたのは、前年比31.94ポイント増の「テレビ会議・ウェブ会議」(57.86%)。新型コロナウイルスに伴うテレワーク拡大の影響を強く受けたと考えられる。

「部長クラス」は一日平均96通のメール受信

一日に送受信しているメールの平均通数は、送信が「14.06通」(前年比2.47通増)、受信が「50.12通」(同12.05通増)だった。いずれも前年を上回っており、テレワークの影響でメールが増えたことが推察される。

役職別にみると、最多は「部長クラス」(送:20.30通、受;96.48通)。このほか、マネジメント層の「経営者・役員クラス」(同15.84通、52.91通)、「課長クラス」(同15.61通、55.14通)、「係長クラス」(同15.18通、58.63通)はいずれも似通った平均通数だった。

一方で「主任クラス」(同13.93通、57.65通)に次いで、最も少なかったのは「一般社員」(同11.46通、36.14通)だった。

さらに、残業が多いと感じることが「よくある」と答えた人の平均送信数が「17.29通」、受信が「68.68通」と最多だったのに対し、「たまにある」(同14.83通、55.08通)、「ほどんどない」(同14.71通、49.13通)、「まったくない」(同9.27通、30.17通)と、残業が多いと感じているほど送受信数が増える傾向があった。

メール返信は”1日以内” 過ぎると4分の3が「遅い」と感じる結果が明らかに

メールの送信後、返信が来ないと「遅い」と感じる時間を聞いたところ、最多は「1日以内」(44.59%)だった。次いで「2日以内」(22.42%)、「4時間以内」(5.73%)と続いた。

「5分以内」から「1日以内」までの回答率を合計すると71.45%。したがって、4分の1程度の人しか「1日以上は待てない」ということになる。また、8時間より待てない人は21.45%、4時間より待てない人は16.68%、2時間より待てない人は10.95%だった。

「過去一年間にメールの失敗をしたことがあるか」と聞くと、合わせて4割が「失敗がよくある」(2.71%)、「たまにある」(35.95%)と回答。残業が多いと感じている人では計45.42%、残業が多いと感じない人では計35.18%と、残業時間との相関関係もあった。

失敗内容の1位は「添付ファイルの付け忘れ」(54.67%)。次いで「誤字や脱字」(37.67%)、「メールの返信が遅い」(22.67%)などが続いた。一方、メールの失敗を指摘されたことが「よくある」「たまにある」という人は合わせて45.16%にのぼった。

ビジネスメールでよくやる失敗1位は「添付ファイルのつけ忘れ」 2位に「誤字脱字」が入る