集団暴力抗議行動は全米各地で続き、一時はワシントンD.C.を取り囲み、ホワイトハウス前で抗議行動を行った。 警察は31日夜に催涙ガスを使ってデモ隊を鎮圧した。混乱の中、一部のデモ参加者が中国語で「快走(早く走れ)!」と叫ぶ姿がカメラに収められた。 中国問題専門家は、共産党が超限戦の形で、米国を内部から破壊しようとしているのではないかと警告している。

報道によると、5月31日にはホワイトハウス前に多数のデモ参加者が集まり、混沌とした状況になった。武装警察は群衆に向かって催涙ガスを発射した。

あるネットユーザーはこの騒乱の記録映像の中で、中国語を記録している。フェイスブックに投稿した動画には、ホワイトハウスのフェンスの外で、北京語なまりで「走(行け)!」と叫ぶ男性の声が収められていた。「走走走(行け行け行け)!」と何度も連呼していることから、現場にいたのは単独ではなく複数の中国人がいた可能性がある。

動画を投稿したネットユーザーは、中国共産党が背後にいる可能性を疑っている。

あるユーザーは、「走れ」と声掛けられたと見られる暴徒と思わしき人物は「銃弾を恐れず、動きに熟練しており、催涙ガスを投げ返した」と指摘した。機敏で訓練され、体格も屈強に見える。指揮官に従って動いた複数の人間がいるのかもしれないと書き込んだ。

退役した米空軍准将で中国問題専門家のロバート・スポルディング氏は、米国での暴動について、「彼らは中国共産党ロシア、その他の(反米)組織の支援を得ている。米国とは何の関係もなく、米国が破壊されるのを見たい国と関係しているだろう」とツイートした。

またスポルディング氏は、これらの米暴動の情報は、中国共産党ロシアなどのソーシャルメディアの自動送信ロボットによって拡散されていると述べた。

スポルディング氏によれば、中国共産党ロシアはデジタル世界を、彼らの思惑に沿うように「積極的な措置」を講じているという。

また、先日、トランプ大統領がテロ組織に認定すると述べた極左暴力集団アンティファANTIFA)」や他の暴徒組織が、中国共産党や外国勢力の資金提供を受けたかどうかに関わらず、現在、中国共産党は米国に「超限戦」を仕掛けていると警告を発した。

超限戦とは、平時か有事かにかかわらず、敵対勢力に対して常に、あらゆる分野で、ゲリラ戦や非対称戦を仕掛けるという人民解放軍の戦略。スポルディング氏は今回、米国の騒乱に乗じて内部崩壊を狙った扇動や、ソーシャルサイトの情報戦がそれにあたると指摘している。

マルコ・ルビオ上院議員は2日、「抗議行動について、少なくとも3つの反米的な外国組織が膨大なメディア活動を行っている」とツイートした。議員によると、3組織は多方面で暴力と対立を積極的に煽り、推進していると述べた。

日曜日のABCのインタビューで、国家安全保障顧問のロバートオブライエン氏は、司会者の質問である「外国の敵が不安を利用して世論を煽り、暴力を唱えようとしているという証拠」について尋ねた。

オブライエン氏は「私たちの外国の敵はこの危機を利用するだろう。 これらの敵には中国、ロシアシリアイランなどの国が含まれる。 騒乱を利用して、米国の信用を失墜させようとしている」と述べた。

旅する米時事評論家・張林氏も、超限戦のひとつだと認識している。「中国共産党の内部から米国を陥れようとする試みだろう。このように迅速で組織化された破壊活動は、中国共産党から資金を受けている可能性が高いと語った。

 (翻訳編集・佐渡道世)

5月31日、ホワイトハウス近くの騒乱で、「走走走!」とデモ参加者から中国語が発せられた。その参加者は催涙弾を投げ返した(GettyImages)