戦後の廃墟から急速に回復して経済大国となった日本。バブル経済のころには米国を追い抜くのではないかとさえ言われたものの、バブル崩壊後の日本経済の様子は知ってのとおりだ。中国メディアの百家号は2日、日本が「本物の強国になるのは難しい」と主張する記事を掲載した。日本には本質的なところに弱さがあるので、いずれにしても強国にはなり得なかったと主張している。

 記事が主張する「本質的な弱さ」には、3つの点があるという。その1つが「経済面」だ。日本経済は「海外に依存しすぎている」と指摘。経済大国であるのは間違いないのだが、日本は材料を海外から輸入して製品を輸出する貿易に頼っているため、海外からの影響を受けやすいという。そのため、1997年のアジア通貨危機や2008年のリーマンショックでも、日本は大きなダメージを受けたと指摘している。

 2つ目は「政治面」だ。記事は、日本はアジアで孤立していると主張。歴史問題で周辺国から許されていないためだとしている。しかしこれは主に中国と韓国との関係のことであり、アジア全体から孤立しているという指摘は適切ではないだろう。また、アジアに属しているのにも関わらず過度に西洋を模倣してアジア諸国から怒りを買い、西洋からは中途半端な西洋化だとみなされ、アジアとも西洋ともつかない「孤児」のようだと論じた。

 3つ目は「軍事面」だ。日本の軍事は米国に頼り過ぎだと記事は分析。米国との関係は、政治面では頼っておきながら経済では最大のライバルという複雑な関係で、自主的な軍事力の不足している日本が世界強国になるのは難しいと主張している。

 そもそも、現在の日本は記事が言うような「世界の強国」を目指しているわけではなく、米国を超えて強国になりたいと思っているのはむしろ中国の方だろう。とはいえ、新型コロナウイルスの問題で中国は米国をはじめ世界中から怒りとひんしゅくを買っており、加えて香港の国家安全法問題もあり、中国も難しい立場に追い込まれていると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本が「本物の強国になるのは難しい」、なぜなら本質的な弱さがあるから=中国