~所詮ママ友、されどママ友~

新型コロナウイルス感染症COVID-19)対策のために出されていた緊急事態宣言が、全国で解除されました。子どもたちの登校も段階的に始まり、世の中「コロナ後」に向けて動き出した感がみられますね。

外出自粛の生活が終わると、今までお休みしていた様々な付き合いごとも、徐々に復活していくことになるでしょう。特にママ友関係は、気の合う人ばかりとはいかないことから、気が重いなあと感じている人も多いかも。今回は「困ったママ友」あるあるエピソードを交えながら、ママ友づきあいのモヤモヤを晴らすコツについて考えていきたいと思います。

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みんなの“ママ友トラブル”事情

『学研の幼児ワーク』編集部が運営する、『りんごちゃんのおけいこラボ』の「これがママ友地獄…!?~ 他人ごとではない、ママ友トラブル体験談~」に、興味深いアンケート結果(※)がでています。さっそくみていきましょう。

※モニプラファンブログ「学研の幼児ワーク」編集部調べ 2019年7月実施/130名回答

ママ友のトラブル話を聞いたことがありますか?

  • ある…82%

  • ない…18%

ママ友とトラブルになったことはありますか?

  • ある…44%

  • ない…56%

トラブルの原因はどんなことですか?(複数回答)

  • 子ども同士のけんか…53%

  • ママ同士で癪に障ることがあった…46%

  • 陰口を言われた…35%

  • 家庭のことを聞いた(聞かれた)…34%

  • 役員の役割分担…25%

  • 家に遊びに来る(行く)回数…17%

やはり、我が子を通してのお付き合いだけに、昔からの友達のような”気のおけない関係”に発展するのは難しいのかもしれませんね。

パターンごとに見る『困ったママ友』

次に、ママ友ワールドにあるあるの「困った」エピソードをご紹介しながら、「困ったママ友」の行動パターンを3つに分けてみていきたいと思います。

モンペママ

幼稚園や小学校などは、厄介なママと遭遇しやすい場所のひとつ。なかには、「気に入らない先生を教育委員会に訴えているママがいた」「毎日、幼稚園の先生に『うちの子、今日はどんな様子でした?』と細かく聞くママがいる」と驚いた人もいるようです。

このような無理な要求をするモンスターペアレントは、先生だけでなく他のママを巻き込むケースも珍しくありません。「『発表会の主役、うちの娘と代わってくれない?』と聞かれた」「『一緒に先生に文句を言おう』と誘われた」など、対応に困る依頼を受ける可能性もあります。なかには、「給食がマズすぎる。校長に言っても改善されないから、みんなで教育委員会に訴えよう」という強者も。

とはいえ、同じ園や学校に通っている以上、一方的に無視をするわけにもいきません。「そんなの無理です!」と強く否定すれば、かえって逆上させてしまうリスクもあります。相手を刺激しないよう少しずつ距離を置いていき、できるだけ関わらないようにしたほうがよいかもしれませんね。

マウンティングママ

園や学校に対してではなく、周囲の人を直接困らせるママも存在します。とくに多いのは、「自分の方が上だ」とアピールしてくるマウンティングママ。夫の職業や年収、子ども成績や特技などの自慢によって、不愉快な思いをさせられるケースも少なくありません。

また、自慢ではなく「私の方が大変な毎日を送っている」「わが家の方がハードスケジュールだ」といった大変アピールをするママも存在します。マウンティング癖のあるママは、何かにつけて「私の方が…」と張り合う傾向があるようです。

このようなママ友を相手にする際は、同じ土俵に上がらないことが大切です。「すごいですね」「さすがです」といった言葉を並べておけば、話を流しやすくなります。その後は、さらっと別の話題に移るのもいいでしょう。

ただし、会話をするだけでもストレスを感じるようなら、無理に付き合わず、挨拶をすませたら用事があるフリをしてその場を去るのも、1つの選択肢かもしれません。

詮索ママ

いつの時代も「とにかく他人のことを知りたがる」タチの人っているものです。ママ友の世界でも詮索好きママに辟易…という話をよく聞きます。

「子どもを通じて、クラスメイトたちのテストの点数を聞き出し、『うちの子は○○くんより良い点数だったのに、通知表の評価が低いのは納得できない。えこひいきだ!』と学校に乗り込んでいった人がいて驚いた」「ネットで他のママのマンションの家賃や分譲価格を調べ、『家庭のレベル』をランク付けするママがいる」イジメ被害で不登校だった子の転校先を、幼稚園時代のママ友ネットワークを駆使して突き止め、愉快そうにLINEグループで情報共有するママがいた」など、困ったさんレベルを通り越して、悪意まで感じるエピソードも。

SNSの取り扱いにも要注意

ひと昔前、ママ友との軽いおしゃべりの場というと、道ばたでの井戸端会議や、一対一のメール交換でした。しかし、最近ではLINEを始めとするSNSが主流。時間と場所を問わず複数名でのやりとりが手軽にできる反面、トラブルや悩みの種にもなりやすいようです。

前述のアンケートにおいても、「既読スルーしたら、陰口を言われ、後日自分を外したグループが存在していることを聞かされた」「役員のグループで案を出し合っていて、ある案に反論したら嫌われてしまった」など、といった意見が聞かれたとのこと。

SNSは他のママとの情報交換や交流だけではなく、事務的な連絡にも役立つツールでもあります。感情にまかせて一方的にグループを退会したり、「ママ友とはSNSでは繋がらない」と決めてしまうことは、少し考えてみたほうがよいかもしれません。

ママ同士の関係がギクシャクするだけではなく、子どもの友達関係にまで影響が出てしまう可能性が。特に小学校中学年あたりまでは、子ども同士の遊びの約束や、学校行事の準備などで親の出番がちょくちょくあります。「ママ同士の付き合いは、親子同士の付き合いだ」くらいの意識を持っておくほうが無難かもしれませんね。

苦手なグループやママとは徐々に離れていくのがベターでしょう。極端な態度で拒絶したり断ったりせず、「仕事で忙しい」「姑の通院に付き添っている」などのあたりさわりのない事情を伝えて、違和感なく関わりを減らしていくことをおすすめします。

まとめにかえて

中には気が合う人もいるけれど、大半はちょっと微妙な関係…ということが多いママ友同士のお付き合い。無理してお付き合いをしていると、ストレスを抱えてしまうこともあります。最後に、前述のアンケート結果より、ママ友とのトラブルを起こさないコツについて紹介しておきましょう。

ママ友とトラブルにならないためのコツは?(複数回答)

  • 噂話をしない…99%

  • 子どもの世話で甘えない…58%

  • 本音を言わない…48%

  • SNSのグループに入らない…27%

ママ友ワールドでは「子育て仲間」としてのシンパシーから、ついつい「密」すぎるお付き合いになってしまいがちです。園や学校といった、共通の話題があるから親近感を覚えるだけ、というケースも多いのではないでしょうか。

ママ友は自分の友だちではない。所詮『子どもの友だちの母親』」と思っておくと気持ちが楽になるかもしれません。「親しき仲にも礼儀あり」、適度な距離感を保ちつつ子育て期間を一緒に楽しむ、くらいの意識が、スマートなお付き合いに繋がりそうな気もしますね。

【参考】
これがママ友地獄…!?~ 他人ごとではない、ママ友トラブル体験談~りんごちゃんのおけいこラボ(学研幼児ワーク編集部)