ウェールズ南部スウォンジーにあるマクドナルド・モーファ(Morfa)店が、ドライブスルーを再開したのは今月3日のことだった。ロックダウン以来10週間ぶりの営業で、店の前には開店時間の1時間半前から長い車の列ができたのだが…。ともすれば「サービスが悪い」と客からの不満が飛び出しそうな事態を、マクドナルドの店員が粋なパフォーマンスでもてなしたことを『WalesOnline』『ITV News』などが伝えている。

今月3日、11時開店を予定していた英スウォンジーのマクドナルド・モーファ店は「久しぶりにビッグマックやハンバーガーを食べたい」と朝9時半から車の列ができ、ドライブスルーの待ち時間は最大4時間となった。

しかしこの日、モーファ店の駐車場では制服に黄色いベストを身に着けた男性が“ダンス”を披露しており、車の中でじっと待ち続けた人たちを笑顔に変えてしまったという。

『WalesOnline』によると、この男性は同店のフロアマネージャーであるギャビン・ブリュースターさん(Gavyn Brewster、26)で、ビヨンセやシャキーラレディー・ガガの曲に合わせてノリのいいダンスを披露しながら交通整理をしていたそうだ。

同メディアのインタビューを受けたギャビンさんは、駐車場でダンスを始めたきっかけをこう明かしている。

「長い列を作る車を順番に案内しながら、待っている人たちみんなと話をしていたんだ。『注文する品は決まってますか?』とかね。すると客の1人が大音量で音楽を流し始めたから、曲に合わせて踊ったのさ。それが楽しくてね。そのうちたくさんの客が動画を撮り始めて、店のFacebookにも動画が投稿されたんだ。」

「午後には『Facebookを見たよ』って来てくれた客もいてね。『みんなを笑顔にしてくれてありがとう』というメッセージももらったんだ。本当に嬉しかったよ。だって私の仕事はみんなを笑顔にすることだからね。」

ギャビンさんはこの日、8時間も踊っていたそうで、同店に午後3時50分頃に訪れたというシャーリーン・ウイリアムズさん(Charlene Williams)は「ギャビンさんのダンスを見たのは15分ほどだったけど、彼がリクエストした曲を流したら、それに合わせて躍ってくれたよ。彼のダンスにみんなが笑顔になったんだ」と話している。

実はギャビンさん、夜にはスウォンジーの「The Kings Arms」というゲイ・バーでドラァグクイーンとして働くプロのパフォーマーで、マクドナルドで働きはじめたのは昨年のことだという。

モーファ店のFacebookに投稿されたビヨンセの『Single Ladies』のダンス動画は、300万を超える再生回数を記録し、ギャビンさんは地元のスーパースターと化した。あまりの反響の大きさにギャビンさんは「ロックダウンの前は結婚式や誕生会でもパフォーマンスをしていたんだ。私は人を喜ばすのが大好きでね。また明日もダンスを披露するよ」と嬉しそうに述べている。

ちなみにこの動画には「お給料上げてやって」「仕事を心から楽しんでいるところがいいね」「パワフルでいいね」「本当に笑顔になる」「これは楽しいよ」「彼のダンスを見るために私も並んだわ。最高よ」といったポジティブなコメントが多数見受けられた。

画像は『WalesOnline 2020年6月4日付「A McDonald’s drive-thru worker has gone viral after entertaining queues of traffic with his dancing」(Image: Charlene Williams)(Image: Gavyn Brewster)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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