イスラム教徒の用いるヒジュラ歴では2020年4月24日頃から5月23日頃は、「ラマダン」というイスラム教最大級の祭事期間だった。このラマダンが明けた直後のエジプトで、感染者が急増している。

日没後の断食明けの食事や買い物などの外出が増えた

ラマダンはイスラム教徒が用いる暦「ヒジュラ暦」内の月の名称であり、今年は4月24日頃から5月23日頃。ラマダンの間、イスラム教徒は日の出から日没まで断食を行う。J-CASTニュース既報の通り、ラマダン期間は中東地域内での購買意欲が高まるとされ、外出制限を緩和や、一部の商業や経済活動の再開を認可した国も現れた。エジプトも、規制緩和を行った国の一つ(ラマダン対応、続く模索 Zoomイベント行う国内寺院...海外では外出禁止「緩和」も)。

公益財団法人中東調査会が発表する「中東の新型コロナウイルス感染状況」を参照すると4月中旬のエジプトの新規感染者数は200人程度。しかし、ラマダンに入り5月中旬ごろから感染者数が緩やかに増え始めた。ジェトロ(独立行政法人日本貿易振興機構)は5月20日エジプト発の「ビジネス短信」内で、5月上旬には隔離病床数は満室、医療スタッフも不足しつつあると現地メディアが報じていたとする。また5月中旬の感染者急増に関しては、

「夜間外出制限や経済活動・行政サービスの自粛は段階的に緩和される中、4月24日から1カ月間のラマダン(イスラム教の断食月)が始まり、日没後の断食明けの食事や買い物などの外出が増えた」

と述べる。

ラマダンの終了を祝う大祭「イード」頃から感染者急増

ラマダンは5月23日ごろに終了するが、ラマダンの終了を祝う大祭「イード」を約3日開催するのが恒例である。29日付の「ビジネス短信」によれば、エジプトではイードに加え27、28日も休日扱いとし、大型連休となった。また、24日から午後5時~翌朝6時までの外出制限を、30日からは午後8時~翌朝6時までと緩和した。

しかし、エジプトでの新規感染者数は5月下旬ごろから、700人を超え始める。5月31日には1536人と急増。現在はピーク時よりは減ったものの、6月も毎日1000人以上が新たに感染を確認されており、予断を許さない状況となっている。

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