法律相談は有料故に焦ってしまったり、感情的になったり、情報を伝えようとしすぎる傾向がある。


前回の記事「法律相談が成功するための条件と失敗する理由」では、法律相談を上手にするための方法を相談者目線で紹介した。

ということで今回は弁護士側の目線で考えてみたい。弁護士が法律相談をされたときに、受けたくなる時、断りたくなる時、断らざるを得ない時を理解できれば、更に法律相談は有益になるのではないだろうか。話を聞いてきたのは前回同様、富士見坂法律事務所の井上義之弁護士だ。

弁護士が依頼を断りたくなる時

まずは依頼を断りたくなる時について伺った。

弁護士と依頼者の間の委任契約においては、互いの信頼関係があってこそ、適切な職務遂行が可能となります。この意味で、信頼関係を築くことが難しいと判断される場合、弁護士は、受任を躊躇せざるを得ません。例えば、そもそも依頼者と円滑な意思疎通ができない、依頼者が正しく事実関係を伝えず虚偽の事実を前提にした職務遂行を期待している節がある、といったケースなどでは、信頼関係を築くことが難しく、受任は難しいと思います」(井上義之弁護士

当然といえば当然かもしれない。信頼してもらうためのわざとらしいアピールは必要ないだろうが、少なくとも最初は安心してもらうことが大事だ。そこから先の信頼関係の構築は一朝一夕では無理なので、地道に積み重ねていくしか無いだろう。


弁護士が依頼を断らざるを得ない時

次は弁護士が断らざるを得ない時について聞いてみた。

弁護士の職務倫理上、依頼の目的等が明らかに不当な場合や既に依頼者の相手方から相談を受けて具体的な助言をしたなど利益相反の問題がある場合は、事件を受任できません。また、事案の性質上、依頼者の希望を実現することが難しい場合(法律を活用した解決が難しいケースや一定の結果は期待できても費用が著しく高いため経済的に解決が難しいケース)も、依頼をお断りせざるを得ません」(井上義之弁護士

不当不正がないかどうか、利益相反かどうかは理由としてわかりやすい。それ以外では依頼者が望む結果の実現性についても触れているのは興味深い。依頼者は自分自身が何を望んでいるかをしっかり把握理解しておくことは最低限必要だが、実現の可能性についてもある程度考慮する必要があるだろう。


弁護士が依頼を受けたくなる時

最後は弁護士が依頼を受けたくなるときについて聞いた。

「私が受けたいと考えるのは、依頼者が事業運営のために法的なサポートを必要としている場合や、何らかのトラブルの解決を必要としている場合など、依頼者の話を詳しく聞いて、依頼者の力になりたいと感じたときです。そのような思いを感じる事件は、弁護士報酬の多寡(事件の経済的利益等により変動します)にかかわらず、依頼者の力になるべく、積極的に受任したいと考えています」(井上義之弁護士

最後は弁護士自らが自発的に、その人のために力になりたいと思うかどうかとのことだ。前回の記事と合わせれば、更に理解が深まるだろう。時間がある人はご覧になってみてはどうだろうか。知っておいて損はないはずだ。


●専門家プロフィール弁護士 井上義之 事務所HP ブログ

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相談LINESoudan LINE

弁護士の「依頼を受けたくなる時、断りたい時」を知っておいて損はない