【BCN速報値】 全国の主要家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」によると、5月第4週(5月25~31日)のデスクトップとノートを合算したPC販売台数は、前年同期比133.6%と前週から7.5ポイントダウンしたが依然として高水準にある。ゴールデンウイーク明けから勢いは弱くなっていたが、5月25日の緊急事態の全面解除後は再び勢いが増してきた。

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 上のグラフで、2018年11月第1週を100としたときの販売台数指数をみてみると、5月に入ってから週を追うごとに勢いが下がっており19~20年指数の5月第3週は115.8になった。このまま弱まっていくかと思われたが、緊急事態の解除後は逆に勢いが増して121.8となった。

 例年なら6月に入ると夏のボーナス商戦がスタートするが、今年は新型コロナウイルス対策の外出自粛や休業要請の影響で経済や消費者の消費マインドが冷え込んでおり、例年通りの夏商戦にならないだろう。一方で、1人10万円の定額給付金在宅勤務の必需品であるモバイルPCのニーズは依然として強いものがあるのも確かだ。

 いずれにしてもPC需要は昨年の消費増税の駆け込み需要、1月のWindows 7の延長サポート終了の駆け込み需要、そして新型コロナ禍のテレワーク特需といった三つの大きな需要の波が形成された。PC市場の変化を週次で追ってきたこのコーナーはいったん終了するが、大きな市場の変化があれば取り上げていこう。(BCN・細田 立圭志)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからPOSデータを通じてスマートフォンやデジタルカメラ、4Kテレビなどの販売台数・金額データを毎日収集・集計しているデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。

再び勢いが増してきた国内PC市場