TOKYO MX地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。5月22日(金)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、健康社会学者で気象予報士の河合薫さんが、コロナ禍で浮き彫りになった“女性の非正規雇用の現状”について述べました。

コロナ禍で大活躍の女性エッセシャルワーカー

新型コロナウイルスの感染拡大で仕事量が増えたスーパードラッグストアの従業員に対し、店側が一時金を支給する動きが拡大。金額は1万円程度が多いなか、流通大手のコストコは約1ヵ月分の賃金に相当する特別手当をパートなども含めた全従業員に追加支給すると発表しました。

今回のコロナ禍でも、今までと変わることなく働いているスーパードラッグストアの店員、清掃や警備、宅配ドライバー看護師や保健師などエッセシャルワーカー」と言われる日常に必要不可欠な職業の人たち。

河合さんは、「エッセシャルワーカーの人たちに、私たちの生活が支えられていることをみんな実感したと思う」と言い、さらには「特別支給は素晴らしいが、それだけで終わらせてはいけない」と主張します。

欧米などでは特定の職業を定義している場合もあるそうですが、共通しているのは労働市場での地位が低く、報酬も恵まれていない人が多く、「日本で言う“非正規雇用”の人たち」と言います。

そんなエッセシャルワーカーのなかでも、コロナ禍で活躍したのは女性が多く、働く女性の6割は非正規雇用。看護師や保健師は約9割、介護職も約7割が女性で、スーパーのレジも女性が多いそう。

しかも、賃金も非正規は正社員に比べ4分の1程度で、女性はさらに低いのが現状。にも関わらず、人々の生活を支えていたことを考えると「一時金だけでなく、そもそもの問題を解決していく必要がある」と指摘。

◆今こそ解決すべき非正規雇用の問題点

コロナ禍では多くの問題が浮き彫りになりましたが、そのなかの1つが「女性の非正規の問題。いわゆるパート問題」と河合さんは提起します。

なぜパートの賃金が安いかについて、歴史を遡って説明。1950年代には臨時工(非正規で大多数は男性)と本工(正規)の賃金格差が問題となりましたが、人手不足を背景に解決し、男性の格差は解消。

次に1970年代後半、再び人手不足になり企業は女性をパートとして安い賃金で雇用しました。その言い分は「女性は家で責任を持つ人。あくまで家計の補助でしかなく、家族を養う必要がないから安くていい」というもので、「それが解決されないまま」と言及。

そして、1980年代には男女雇用均等法が施行され、大卒女性が一般企業に就職するようになったものの、当時も女性は賃金が低くて当たり前という風潮があり、「女性とパートは安くて当たり前というのが今も続いている」と言います。

総じて河合さんは、「非正規雇用という不安定な雇い方はやめていくべき」と主張。欧米では厳しく規制されているそうで、「パートの賃金が低いことはおかしい。解決していかないといけない」と強く訴えていました。

レイ法律事務所 代表弁護士の佐藤大和さんのもとには、日々労働相談がきているそうですが、「コロナでいろいろな問題が明らかになっているので、社会的な制度や法制度をこのタイミングで見直すべき」と言います。「全く進まない歴史もあるので、今、しっかりと前に進めていく。非正規雇用、フリーランスの権利を見直すタイミングだと思う」と話していました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter@morning_cross

“女性・非正規=低賃金” いつまで続ける気なのか