禁酒法の時代に、こっそり営業していたBAR「SPEAKEASY」。2020年の東京の街にも、そんなひそかなBARがありました。月曜から木曜の深夜1時にオープンする"ラジオの中のBAR"「TOKYO SPEAKEASY」。各界の大物ゲストが訪れ、ここでしか話せないトークを展開するとか、しないとか……。

TOKYO FMの番組「TOKYO SPEAKEASY6月1日(月)のお客様は、ジャーナリスト田原総一朗さんと堀潤さん。ジャーナリストのお2人ならではの熱い「政治」トークが展開されました。

(上段)田原総一朗さん、(下段)堀潤さん



◆米中が対立しているのは、日本には実は大チャンス

堀:習近平氏がこれから先何をしていくのかというのは、僕は大変気になるんですよね。田原さんは習近平と会ったことがあるんですよね?

田原:私はまったく気にならない。習近平には会っていますよ。

堀:僕はその話を聞きたいんですよ。

田原:やっぱり今、米中が対立して。でも激しく対立しているというのは、日本にとって実は大チャンスアメリカも中国も日本を仲間にしたいんだと思う。習近平が日本で一番信頼しているのは二階(俊博・自民党幹事長)さんですよ。

堀:親密な関係ですね。

田原:具体的に言うと、習近平アメリカへ行ったときに、トランプ習近平に取り込んで北朝鮮問題を習近平経由でやろうとした。こんなことをやられたら日本の立場がない。そこで安倍さんは二階さんを中国へやって、習近平と会わせた。そうしたら習近平が、「日本はとても大事な立場だ。特にアメリカなんかは日本を絶対味方にしたいんだ」と。で、トランプも中国があるから日本と仲よくしたい。

堀:だから安倍さんはここまで頑なに、習近平氏を国賓として迎えるというプランを曲げないわけですね。これはすごく外交政策にとって重要な要素なのだ、という認識で。

田原自民党のなかでも、習近平を国賓で迎えることに反対が強いけど、僕は安倍さんにはやれ、と言いたい。

田原総一朗、北京で習近平と対談を…

堀:田原さん、習近平と会って直接お話をしたのはいつ頃、どんなお話をしたのですか?

田原:あれは胡錦濤(こ・きんとう前国家主席)の末期で習近平が代表になる直前。で、北京で30分ぐらい1対1で話をしたの。

堀:うわーっ! どんな話をされたんですか?

田原:面白かった! 彼はとてもジェントルマンで。僕は習近平がもし経済がうまくいったら民主化するんじゃないかって思うんだけど。で、今でも(彼は)本気で民主化したいと思っている。だけどできない。やろうとしたらきっと殺される、あの国では。

堀:田原さんが立ち上げて、この間までジャーナリストの田勢(康弘・日本経済新聞客員コラムニスト)さんが座長を務めていた「日中ジャーナリスト交流会議」。僕も参加させていただいて、上海と東京でこの数年間、中国のメディアジャーナリストたちと2日間缶詰で議論しましたけど、確かにこう言っていましたね。「いつか民主主義というのがあるかもしれない」、と。で、「ただそれは今じゃない」という話をしていて。どこかに今の中国共産党一党独裁ではもう成り立たない、そういう未来のイメージがあるようですね。

田原:今、幸いにも中国はまだまだ経済が上向いている。国民は生活がよくなっていると思っている。経済が上向きになっているから、国民の判断がドーンと出てくる。ではソ連がなぜ崩壊したか? それはソ連の経済が下向きになって国民の反発が大きくなって、ゴルバチョフ(元大統領)はペレストロイカロシア語で「再構築(再革命)」を意味する政治体制の改革運動)と言わざるを得なかった。だから中国は、当時のゴルバチョフのときのような状況を非常に怖がっている。

◆中国、北朝鮮…独裁国家は国内統治が難しい

堀:「まさかFMで“朝生”(「朝まで生テレビ!テレビ朝日系)を聴けるとは」ってTwitter上に感想が来ていまして(笑)

田原:実は問題は、習近平はまだ軍隊を抑えられてない。抑えようとするとクーデターで殺される。軍隊側はやっぱり拡張したいと思っている。でも軍拡したらアメリカとぶつかることは習近平もわかっている。だから将来なんとかして軍隊を抑えようと思っている。

北朝鮮で今、中距離ミサイルの発射を盛んにやっている。なんのためにやっているか? これをやらないと、金正恩朝鮮民主主義人民共和国最高指導者・朝鮮労働党委員長)は軍に殺される。トランプはそのことをわかっているから、自国の国内問題に全然危機感を持っていない。だからね、ああいう独裁国って国内問題が非常に難しいんですよね。

堀:そうですね。確かに僕も平壌に去年と一昨年に訪ねてわかったのは、平壌市民も実を言うと「経済的な活動に参加して豊かになりたい」というのがすごく先行しているから、統治するリーダーはなかなか大変でしょうね。そういうなかで橋本龍太郎さんは、今から20数年前にアジア諸国との関係をいろいろ変えて、関係を改善していかなきゃいけないんだ、と施政方針演説で言っていました。

▶▶この日の放送内容を「JFN PARK」でチェック!

今週の「TOKYO SPEAKEASY」のお客様は……

6月11日(木)古市憲寿 × ※シークレットゲスト

がご来店。一体どんな話が飛び出すのか……!? お楽しみに!

<番組概要>
番組名:TOKYO SPEAKEASY
放送日時:毎週月-木曜 25:00~26:00
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/speakeasy/
田原総一朗×堀潤 激しい米中対立で日本はチャンス!「アメリカも中国も日本を仲間にしたいんだと思う」