代理人を務める母がコロナ禍での減俸に激怒か エバートンが移籍先候補に挙がる

 イタリア王者ユベントスは今季開幕前に“ゼロ円移籍”で獲得した元フランス代表MFアドリアン・ラビオについて、今季終了後の放出に備えて「値札を付けた」という。イタリアサッカー専門メディア「カルチョメルカート・コム」が報じている。

 ラビオは昨季までフランス王者パリ・サンジェルマンPSG)でプレーしていたが、契約延長で合意せずに昨季限りで退団した。一方で、そうしたPSGとの関係があっただけに昨季の後半はほとんど試合に出場させてもらえない状況にあり、ユベントス加入後も即座に絶対的な存在になるには至らなかった。

 そうしたなかで迎えた今季の後半、世界的に新型コロナウイルスの感染が拡大。イタリアも例外ではなくリーグ戦は3月中旬で中断となっている。減収の著しい状況にユベントスは主将のイタリア代表DFジョルジョ・キエッリーニを中心にした選手たちの話し合いでフロントとの減俸交渉に合意していた。

 一方で、ラビオの母で代理人を務めるドミニクさんはこの決定に激怒したとされ、すでに独自にプレミアリーグに売り込みをスタートしているという報道もあった。そのなかで、カルロ・アンチェロッティ監督が率いるエバートンが具体的な獲得への動きを見せているという。

 こうした状況を受け、ユベントスは3000万ユーロ(約36億円)の移籍金を設定したようだ。前述のクラブとの関係に加え、ゼロ円移籍での加入を背景に800万ユーロ(約9億6000万円)とも言われる高額年俸を約束していただけに、ユベントスとしても1年での退団で移籍金を得られれば、ビジネス的には成功だという考えがあるのかもしれない。(Football ZONE web編集部)

ユベントスMFアドリアン・ラビオが1年でクラブを退団か【写真:Getty Images】