UFO墜落の歴史

ロズウェル事件以前のUFO墜落事件 /iStock

 世界的にみて、史上もっとも有名なUFO関連事件と言えば、1947年に米ニューメキシコ州ロズウェルで起きた「UFO墜落事件」だろう。この事件によって世間のUFOへの関心は一気に高まった。

 だがUFOが目撃されたのはこれが初めてというわけでもない。その記録は中世にまでさかのぼることができ、宇宙人はその頃から宇宙船を墜落させてきたかのような印象がある。

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9世紀のフランスで、UFO墜落事件らしき記述

 UFO墜落事件の最初期のものと思われる記述は、『雹と雷に関する民衆の謬信(Liber contra insulam vulgi)』という9世紀のラテン語写本に見ることができる。リヨン大司教アゴバルドゥスの手によるもので、ごく簡潔ながら、なおかつ唐突に、フランスの農民たちが噂していたUFO宇宙人らしきものについて言及している。

 その噂とは、「マゴニア」なる地から雲の中を抜けてやってくる船があるというものだ。マゴニアの人たちは「嵐を起こす者たち」と取引をしており、ときおり船が空から落ちてくることがあったという。

 あるときはアゴバルドゥス自身が、船から落ちてきて捕われた一団を見かけたらしい。捕われていたのは男3人、女1人で、結局投獄され、石打の刑に処された。

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1211年、アイルランドの教会のアーチに引っかかった飛行物体の記述


 アイルランドクロエラという町では、1211年、教会にUFOらしき飛行物体の錨が引っかかるという事件が起きている。イギリスの教会法学者ティルベリーのゲルウァシウスは、その事件についてこう記している。

空からロープのついた錨が落とされ、爪の1本が教会の扉のアーチに引っかかった。人々が教会から飛び出すと、錨のロープの先に空に浮かぶ人が乗った船を目にした。

その男は船外に出ると錨に飛び降りた。それを外そうとしているらしかった。その様子は、まるで水の中を泳いでいるかのようだった。民衆は彼を捕まえようと走り寄った。

しかし司教は、殺してしまうことを恐れて、それを禁じた。男は急いで船の中に逃げると、ロープを切り落とし、船は出航して見えなくなった。だが錨は教会に残され、証拠としてそれ以来そこにある。


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1790年、フランス・パリ近郊の丘に落下した火球

 その事件は、1790年6月、フランス・パリの西にあるアランソンで起きた。

 この記録はコンピューター科学者のジャック・ヴァレ博士がアントニオ・フェノグリオなる人物から聞いた話を1975年に引用したもので、その人物によれば、1967年に『Archives of the French Academy of Sciences』を調べているときに見つけたものであるそうだ。

 それによると、リャボーというパリの警察官が、奇妙な事件を捜査するためにアランソンを訪れ、次のように報告したという。

6月12日午前5時、農民数名が炎に包まれているかのような巨大な球体を目撃。最初は火がついた風船だと思われていたが、凄まじい速度と球体から聞こえるヒューという音が彼らの注意を引いた。

球体は減速しつつ、軽く振動しながら丘の上へ向かって降下。斜面の植物が根こそぎ吹き飛ばされた。吹き出す強烈な熱気のせいで、すぐに草や小さな木が燃え始めたが、農民は炎が広まることは食い止めることができた。

その晩になっても球体はまだ暖かく、異常なことが起きた。言うまでもなく、信じがたいことだ。

目撃者は、村長2名、医師1名、私の報告を確認したその他専門家3名、数十名の農民。球体は馬車が入るほど大きく、落下したというのに壊れたところはない。

好奇心にかられた人たちが、方々から見物にやってきていた。すると突然扉のようなものが開き、興味深いことに中から人が出てきた。

我々に似ているが、装いは風変わりで、ぴったりとしたスーツを着用していた。男は群衆を見回し、理解できない言葉を口にすると、森の中へ向かって逃走。

農民は本能的に怯えて退いたのだが、おかげで命拾いをした。というのも、その後すぐ球体が音もなく爆発し、破片を飛散させたからだ。破片は燃えて、粉になってしまった。謎の男の捜索が開始されたが、彼もまた消滅してしまったと思われる。


 ヴァレ博士は著名な研究者だが、彼自身が原文を確認したわけではなさそうだ。あくまでフェノグリオなる人物からの伝聞である。しかもAcademy of Sciencesはその文書の存在を否定しているらしく、ただの作り話である可能性もある。
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1897年、テキサス州のロズウェル疑似事件

 1897年に米テキサス州オーロラで起きたもので、「オーロラUFO墜落事件」や「テキサスのロズウェル事件」として多少知名度のある事件である。

 4月17日午前6時、突如として大きな機械仕掛けの飛行船が空から降りてきたかと思うと、町の広場上空を航行し、プロクター判事の敷地に建てられていた風車に突っ込んだ。飛行船は普通ではなく、そのパイロットも普通の人間ではなかった。

 地元紙『Dallas Evening News』は次のように報じている。

見たところ機械仕掛けはどこかが故障しており、時速16、19キロ程度しか出ておらず、少しずつ落下していた。広場へまっすぐ向かっていたが、町の北側に到達したあたりで、プロクター判事が所有する風車の塔と衝突。大きな爆発を起こして、数エーカーにわたり破片を撒き散らした。風車と給水塔は粉々で、判事の花畑は破壊されてしまった。

パイロットは1名のみだったと思われる。遺体の損傷がひどかったものの、拾い集めて復元してみると、この世の生物ではないことがうかがわれた。

通信局のT. J. ウィームズ氏と天文学の専門家の意見によれば、その男は火星人であるとのこと。遺体から発見された航行日誌と思われる書類は未知の象形文字で書かれており、解読はできていない。

飛行船の損傷もまたひどく、構造や動力についてはっきりしたことは言えない。アルミと銀の合金にも似た未知の素材で作られており、重量数トンはあったに違いない。

本日、町は野次馬であふれ、銘々が飛行船の残骸を見物したり、風変わりな金属を集めたりしている。明日の正午、パイロットの葬儀が行われる予定だ。


 飛行船の残骸は井戸に廃棄され、パイロットの遺体は町の墓地に埋葬された。テキサス歴史委員会の立て札によれば、今もそこにあるという。

 ただし、これについては諸説あり、軍がやってきて残骸と遺体を回収したという話も伝わっている。また残骸によって水が汚染され、不可解な病気が広まったという説もある。

 ことの真偽を確かめるべく、オーロラ市にはたくさんの発掘調査の許可申請が提出されているそうだが、今のところいずれも却下されているようだ。

 当時オーロラは羽振りが悪かったのだが、この事件以降、見物客が押し寄せて町が潤ったことを考えれば、町おこしのでっち上げだった可能性もある。

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真実は歴史の闇の中に

 ここで紹介した事例は、いずれも伝説や神話の類のものだが、それは真実が歴史という闇に包まれてしまっていることも一因だ。本当のことを知るには、あまりにも時間が経ちすぎており、それを確かめる術はもはやない。

 だが、そこに幾ばくかでも真実があるのだとしたら、UFOの墜落は必ずしも最近の現象ではないらしいということはうかがえる。

References:Before Roswell: Strange Accounts of Very Old UFO Crashes | Mysterious Universe/ written by hiroching / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52291696.html
 

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