JR長崎駅から車で約20分と長崎市中心部からほど近いところにある「長崎ペンギン水族館」。かわいいペンギンたちが散歩をしている姿を見られたり、実際に触れたりすることもできるとあり、人気の施設だ。そんな「長崎ペンギン水族館」の魅力や楽しみ方を紹介する。

【写真】自然の海でペンギンを展示する「ふれあいペンギンビーチ」

※記事内で紹介している展示やアトラクション、イベント、施設等は、休止・中止または内容が変更になっている場合があります。ご注意ください。

長崎ペンギン水族館ってどんなところ?

長崎ペンギン水族館長崎県長崎市にある、ペンギンに特化した水族館。地球上に生息するペンギン18種類のうち、8種類がここで飼育されている。ペンギンは種類ごとにそれぞれ強い個性を持っており、その個性を一堂に観察できるのが魅力だ。深さ4メートルと国内最大級の「亜南極ペンギンプール」があるのも特徴で、プール内をジェット機のようにスピーディーに泳ぐペンギンたちの様子を見るのもおもしろい。

土曜・日曜・祝日に開催している「ペンギンのお散歩タイム」をはじめとした多彩なイベントも必見。

■【見どころ1】お散歩や触れ合いだけでなく“海の展示場”も見逃せない

土曜・日曜・祝日にはさまざまなイベントが開催されているが、特に見どころとして挙げたいのが「ふれあいペンギンビーチ」。ここでは、目の前に橘湾が広がる立地を生かして、普段は飼育場しか知らないペンギンたちを自然の海で泳がせる試みを行っている。

「観察・えさやり体験ステージ」もあり、ペンギンたちをより近くで観察することができるうえ、海で泳ぐペンギンたちに餌やりもできるとあって、来場者から特に人気を集めている。

「ふれあいペンギンビーチでは、自由に泳ぎ回るペンギンたちの姿をご覧いただけます。自然の海を展示場にしているのは、なんと、世界でも長崎ペンギン水族館だけなんです」と広報担当の松本さんもイチ押しの展示だ。

■【見どころ2】ペンギンだけでなく、植物や魚、昆虫との触れ合いも

広報担当の松本さんに、他の見どころも聞いてみると、「バスまたはお車でお越しの際は、第1駐車場から本館前まで続く、長崎の里山を再現した“ビオトープ”を通り、植物や魚、昆虫など自然との触れ合いをお楽しみいただくことができます」とのこと。

「(館内では)パネルや標本などでペンギンの生態を学びながら、間近で本物のペンギンをご覧いただけます。また、ペンギンだけでなく、長崎近海に生息するさまざまな魚たちや、日本で2カ所しか見られない、タイのメコン川に生息する全長約150センチのメコンオオナマズも飼育していますので、こちらもぜひご覧ください」と松本さん。ペンギン以外の自然や生き物とも触れ合えるので、こちらも楽しみに訪れたい。

■【見どころ3】いつもと違う視点で海を観察できる!カヤック体験

長崎ペンギン水族館には、ペンギンや植物、生き物に関すること以外にもおすすめが。それは、海側に面した自然体験ゾーンの海浜部で行われている、カヤック体験だ。内湾の穏やかな海であるうえ、インストラクターも付くため初心者でも安心してトライできる。いつもとは違った視点で海の素晴らしさを体感できると評判だ。

9月末までの土曜・日曜・祝日に開催されており、受付時間は10時~15時(お盆期間のみ16時まで)。水族館裏側の海浜部で申し込みをしよう。1時間あたりの料金は中学生以上で1人乗りなら520円、2人乗りなら780円(各税込)。4歳から小学生は、保護者の同乗が必要となる。

カヤック体験を希望する場合は、足元などが濡れるため海水で濡れてもいい格好で参加するか着替えを持参しよう。カヤック体験者だけが利用できる海洋体験館には、シャワー(5分/税込100円)やコインロッカー(無料)もあるので便利。

カヤック体験は、雨天、強風などの気象状況、または干潮により営業を中止する場合もあるので、事前に確認しよう。

■【イベント】土日祝はイベントが目白押し!

長崎ペンギン水族館では土曜・日曜・祝日限定で、さまざまなイベントを開催しているので、好きなイベントをぜひひとつは楽しんで帰りたい。イベントは天候や状況により、中止・変更になる場合もあるため、詳細はホームページで事前に確認してから訪れることをおすすめする。

イチ押しは、かわいい姿がたまらない「ペンギンのお散歩タイム」。1日1回13時30分〜13時50分の開催で、すぐ目の前を散歩するため、ペンギンに近づける絶好の機会だ。日によって登場するペンギンの種類が変わるので、何度訪れても楽しめるところもポイント。

餌やり体験も人気で、11時10分(先着30組)からは1階の温帯ペンギンゾーンで、11時40分と14時10分(各回先着10組)からは、ふれあいペンギンビーチにて、フンボルトペンギンに餌を与えることができる。餌やり体験には参加券が必要で、9時より1階の総合受付にて1組税込100円で販売しているので、希望の場合は入場の際に買っておくと便利。餌やり体験の参加券は1組につき1枚となる。

13時〜13時10分は亜南極ペンギンプールで、ダイバーが水中で餌を与える「ペンギンダイバーのふれあいランチタイム」が開催。ペンギンたちの野生の状態に近い食事の様子や、ダイバーとの触れ合いの様子を楽しめる。

他にもおすすめなのが、「ペンギンタッチング」。毎回行列ができる人気の体験だ。14時20分〜14時50分の間、ペンギン広場でおとなしフンボルトペンギンに触ることができる。羽の感触など、触れないとわからないことがたくさんあるので、ぜひ体験してみて!

■【回り方】ビオトープで生き物や植物を観察後に館内をゆっくり回るのがおすすめ!

まずは第1駐車場から水族館まで続く、長崎の里山を再現したビオトープで四季の生き物や植物を愛でよう。メダカもいるので見つけてみて!水族館館内の順路は、寒いところに生息するペンギンのあと、暖かいところに生息するペンギンを見ることができるようになっている。

ゆっくりと館内を回りながら、種類によって体の大きさや模様の違いなどを楽しんでいただけたら」と広報担当の松本さん。「おすすめの見方としては、ペンギンとの距離が近いので、じっくりゆっくり観察するように見ていただけるとより楽しめます」。ただし、ペンギンとの距離が近い分、噛まれることもあるため、飼育場には手や物を入れないように注意しよう。

館内を回る所要時間は、だいたい1時間を見ておくとよいだろう。

■【混雑情報】イベントがある時間帯は混雑!開館直後か夕方から行くのがおすすめ

広報担当の松本さんによると、「イベントが始まる10時頃~15時30分頃までは混雑することが多いです」とのこと。開館直後の9時頃、または閉館に近い16時以降は比較的すいているそうなので、ゆっくり館内を見学したい人はこの時間帯を狙って行こう。

■【グルメ】かわいいペンギンパンケーキや地元グルメを堪能しよう

館内にある「ペンギン食堂」でも、かわいい“ペンギン”に出合うことができる。長崎ペンギン水族館オリジナルで、大人気メニューの「ペンギンパンケーキ」(2個セット、税込120円)は、小腹がすいたときやおやつにちょうど良い小ぶりサイズ。テイクアウトもできるので、お土産として購入するのもいいかも。

食事メニューも豊富で、定番のうどんやたこ焼きカレーライスなどをはじめ、ご当地食材を使ったメニューにも注目したい。長崎県産のサバを使用した「サバサンド」(税込600円)は、もっちりとしたパニーニの生地と、さっくり揚がったサバのフライが好相性。ジューシーなトマトもいいアクセントになっているので、訪れたらぜひ食べてみて!ただし、状況により売り切れや閉店している場合もあるので、入場時に確認しておこう。

■【お土産】ここでしか買えないオリジナル商品は要チェック!

館内の「ペンギンショップ」では、ぬいぐるみからお菓子まで、たくさんのペンギングッズがそろう。お土産としてはもちろん、来場の記念に購入して帰る人も多いとか。今回は、ショップの中でも人気の商品を3つご紹介!

まず、おすすめしたいのが、長崎ペンギン水族館オリジナル商品の「ぎん吉(きち)くん」(税込2550円)。キングペンギンのぎん吉くんは長崎ペンギン水族館に実在した人気者で、残念ながら2002年に他界したが、39年9カ月15日という飼育期間の世界最長を記録した水族館のヒーローなのだ。凛々しくも、かわいい姿がたまらない!

さまざまな種類のペンギンをかたどった「革キーホルダー」(税込770円)も、ここでしか買えないオリジナル商品。「オリジナル商品は長崎ペンギン水族館でしか買えないため人気が高いです」と、広報担当の松本さんも太鼓判を押す。

他には、もちもちとした触り心地の「ちょころんペンギン」(税込1320円)も人気。ペンギンのぬいぐるみは、水玉模様のおうちから取り出すことができるため、出し入れして遊べて楽しいと子供を中心に人気だ。

バラエティに富んだペンギングッズの中から、好みのものを探してみよう!取り扱い商品が変更になる場合もあるので、お目当てのものはまず店頭で確認を。

バリアフリー対応で車イスもベビーカーも安心

館内はバリアフリーに対応しており、エレベーターは2カ所に設置。車イスやベビーカーの無料貸し出しもあるので、受付で問い合わせてみよう(台数に限りあり。先着順、予約不可)。1階の温帯ペンギンゾーン前のトイレには、多目的トイレや授乳室、おむつ替えシートもあるので、車イスやベビーカーの利用者も安心して訪れることができる。

トイレは他にも、館外では売店横(多目的トイレも有)、館内では2階の亜南極ペンギン室前にある。

■【料金とアクセス】ICから近いので車が便利!JR長崎駅近くからバス乗車も可

ICが近いため、遠方からの場合は車を利用するのが便利だ。高速道路を利用する場合は、長崎道・長崎芒塚ICで降りて一般道を後戻るという行き方が一番わかりやすく、ICからの所要時間が約5分と近い。長崎道・長崎多良見ICで降りて一般道路に入り、矢上経由で長崎市方面へ進む行き方もあり、長崎多良見ICからの所要時間が約15分。

駐車場は第1駐車場と第2駐車場の2カ所。乳幼児連れや身体の不自由な方、高齢者は本館まで近い第2駐車場のほうがおすすめ。利用は8時~18時で、最初の1時間200円、以後は1時間毎に100円となる。水族館観覧者は上限一律500円となるので、総合案内で駐車券の処理してもらうのを忘れずに。(各税込)

交通機関を利用する場合は、JR長崎駅で降りてから県営バスを利用する行き方もある。JR長崎駅から歩道橋を渡り斜め向い側、らーめん屋 政の前にある「長崎駅前南口」バス停より「網場・春日車庫前行き」に乗車し、「ペンギン水族館前」バス停で降りよう。所要時間は約30分、運賃は大人310円。帰りは、「日見公園前」バス停から乗車するとよいが、詳しくは受付で尋ねてみて。

水族館の観覧料は、高校生以上は税込520円、幼児・小中学生は税込310円、3歳未満の幼児と長崎市内在住の60歳以上は無料。高校生以上は税込1250円、幼児・小中学生は税込730円のお得な年間パスポートもある。(各税込)

■【新型コロナウイルス感染予防対策】

・マスクの持参、および着用をお願いします。

・館内設置の消毒液をご利用ください。

・手すりなど、よく手が触れる箇所を定期的に消毒しております。

・飛沫感染予防として、全スタッフがマスクを着用しております。

・受付や売店窓口には、飛沫感染予防用のアクリルシートを設置しております。

■取材・文=矢野凪紗

新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

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※2020年5月時点の情報です。

土曜・日曜・祝日開催の「ペンギンのお散歩タイム」