息子が学校で花瓶を割ってしまった出来事を描いた漫画「ジナンと花瓶」がSNS上で話題となっています。小学2年生のある日、「教室の花瓶を割っちゃった」と肩を落として帰宅した次男。友達が花瓶に入れた粘土を取り出すために、花瓶を机に打ちつけていたといい…という内容で「ママの対応すてきです」「次男くん素直」「こういう教育は大事」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

物の大切さを教える良い機会に

 この漫画を描いたのは、Q(ペンネーム)さんです。パートをしながら、イラストや漫画を描いています。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

Qさん「漫画は小さい頃から描いていました。少女漫画や少年漫画を読みあさり、ノートに自分で漫画を描いたりしていました」

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

Qさん「子どもが小さかった頃のことをインスタグラムに投稿するようになって、いろいろと思い出すことが多くなり、今回は次男のことを漫画にしました。特に次男はやらかすことが多く、そういえばあんなこともあったな…と思い出したのがきっかけです」

Q.花瓶を割ったことを報告してきたときの様子を教えてください。

Qさん「日頃から、『やったことはしょうがないから、絶対にうそはつかないで』と言い聞かせていたので、バツが悪そうでしたが、1回目は帰ってきてすぐに報告してきました。2回目もごまかさずに報告してきましたが、さすがに小さな声で説明していました。話を聞いて、ふざけて壊したわけではないと分かり、担任の先生に謝罪の電話を入れました」

Q.報告を受けたとき、叱ったりはしなかったのですか。

Qさん「叱って花瓶が元に戻るわけではないので、叱りませんでした。それより、すぐ話してくれたのでよしとしました。ただ、『花瓶はたたきつけたら壊れること』『行動する前によく考えること』を分かるように注意しました。2回目はさすがに厳重に注意しましたが、花瓶を買いに行って次男もうれしそうにしていたので、叱る気分にはなりませんでした」

Q.普段から、失敗したことでも隠さずに話してくれるのでしょうか。

Qさん「だいたいは話してくれます。校長先生に呼ばれて怒られたことなども、ちゃんと報告がありました。たまにごまかそうとすることもありますが、バレバレなのですぐ白状します」

Q.物を大切にすることを伝える方法を、どのように思いついたのですか。

Qさん「どちらにしても家に小さな花瓶がなく、買いに行かなければなりませんでした。次男も『どうしよう…』という表情だったので、自分の好きな花瓶を自分のお小遣いで買わせるのが、次男にとっても気持ちの整理がつくかなと思い、一緒に買いに行きました。自分で弁償することを教えるのにも、良い機会だと思いました」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

Qさん「『自分でやってしまったことの責任を、子どもにきちんと分からせて弁償させるというのは良い方法かもしれませんね』という意見が多かったです」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。

Qさん「あくまでも希望ですが、簡単なアニメーション作りやキャラデザインなどもできたらいいなと思っています」

オトナンサー編集部

漫画「ジナンと花瓶」のカット=Q(q_mic_q)さん提供