内藤剛志主演「警視庁・捜査一課長2020」(毎週木曜夜8:00‐8:54、テレビ朝日系)。

【写真を見る】愛猫に向けるような優しい表情を浮かべる内藤剛志

本作はヒラ刑事から這い上がった“たたき上げ”の捜査一課長・大岩純一(内藤)と平井真琴(斉藤由貴)ら刑事たちの熱い奮闘を描き、人気を博してきたミステリーシリーズ最新作。

各話にさまざまな豪華ゲストが登場することはもちろんのこと、初のライブ配信や、内藤が出演する「科捜研の女」とのエイプリルフールコラボなどが話題となっている。

また、新型コロナウイルスの影響により、撮影がストップし、新作放送の休止が発表されるとテレワーク動画や、傑作選にテレワーク捜査会議を取り入れた放送を公開するなどさまざまな工夫で視聴者を楽しませてきた。

6月18日(木)放送の「警視庁・捜査一課長2020」第7話にはゲストに羽野晶紀、忍成修吾らが出演。さらにコラボ企画として「BG~身辺警護人~」(毎週木曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系※初回は夜9:00-10:14)の菜々緒演じる菅沼まゆ、間宮祥太朗演じる沢口正太郎も登場し、さらにドラマを盛り上げていく。

今回、「警視庁・捜査一課長2020」で主演を務める内藤にインタビュー。長年続いているドラマへの思いや撮影現場の様子、共演者とのエピソードを語ってもらった。

■ 内藤「ささいなことでも挑戦してみたい」

――新シリーズが決定した時の気持ちは?

「懐かしい家に戻ってきたな」という気持ちが強かったですね。これまで連続ドラマをやらせてもらう上で、うまくできたことと、うまくできなかったことが存在していました。

新シリーズがスタートすることでうまくできなかったこと、さらにもっと工夫したいことをもう一度やれるというチャンスをいただけたので、正直に楽しみだなと思いました。ドラマというものは、自分が一人で「やりたい!」と思ってできるものではないです。

「もっとこういうふうにやりたい」「次はこうしてみたい」と思ってくれるスタッフの方がいて、キャストがいて、さらにドラマを待ち望んでくださる視聴者の皆さんがいる、そういうたくさんの人の思いでドラマは作られています。そこに参加できるのは何よりも幸せなことです。

――もっと工夫したいと思ったきっかけは何ですか?

ドラマを撮影していると、今までやってこなかったことや、やってみたいことが見えてくるんです。

例えば「猫が出てくるシーンはいつも2回だけど、それが3回になったらどう変わるのかな?」といったささいなことでも挑戦してみたいんです。

科捜研の女」や「相棒」ではよくある前編後編を「警視庁・捜査一課長」ではやったことがないので、ぜひ一度やってみたいですね。

――プロデューサーの方に打診されたりしましたか?

ストーリーなどは信頼しているプロデューサーやスタッフの方に任せていますので、僕はいただいた本に対しては意見を言わないようにしています。

雑談程度に、「次、ゲストにこんな人が来たら楽しいんじゃない?」「あぁいうのやってみたいな」などの話はしますけどね。

■ 内藤「完全に仲間ですね」

――撮影現場の雰囲気は?

警視庁・捜査一課長」のスタート当初とほとんど同じスタッフで何年もやってますから、とてもいいアットホームな雰囲気です。完全に仲間ですね。

演技の話以外は、「子どもがどうしたこうした」「猫は何の種類を飼っているの?」「昨日の夕飯何食べた?」といった雑談をしていることが多いです。みんなが暗くなってしまうようなネガティブな話は絶対しないようにしてます。「M-1」の勝者が決まった次の日は塙(宣之)さんを捕まえて、話を聞きましたね。

――「M-1」もご覧になるんですね?

そうなんですよ! 番組で漫才の審査員をさせていただくこともあるので、気になって「M-1」を見てましたね。評価する側からしたら「M-1」を戦いの場所と捉えるか、自分たちのパフォーマンスとして捉えるかがカギだったんじゃないかな。ミルクボーイかまいたちも、皆さん本当に面白かった。

――撮影の待ち時間にメインで話をされる方はどなたですか?

割と俺が話してますね。ゲストの方にはプロデューサーから「(話が長くて)しんどくなったら話の輪から離れていいから」と伝えているらしいです(笑)。

第1話の三吉(彩花)さんもプロデューサーから言われたらしくて、撮影の最終日に三吉さんから「実はですね、衣装合わせの時に『内藤さんと金田さんはお話が好きだから、もししんどかったらいつでも逃げていいからね』とプロデューサーから言われました」と打ち明けられました。思わず、「遅いわ!」とツッコんでしまいました(笑)。

――ドラマでは特徴的なあだ名がありますが、現場ではなんと呼び合っていますか?

僕はあだ名もしくは役名で呼んでいます。演技をする場所なので、なるべくドラマの雰囲気が覚めないように俳優さんの名前で呼ばずに、役名で呼ぶようにしています。

無意識ですけど、金田明夫さんには「山さん」、塙さんに声を掛ける時も「ブランク」と呼び掛けていますね。

■ 内藤がやってみたいことを告白

――今回、大岩のキャラクターに変化はありますか?

大岩は、基本変わらないですね。もしかしたら今回は、「あぁ、こんなところもあったのか」といつもと違った一面が見えることもあるかもしれませんので、そこは視聴者の皆さんと一緒に楽しみにしています(笑)。

――大岩としてやってみたいこと、または行ってみたいところは?

作品の舞台である東京都は離島も含むんですよね。なので、例えば、「八丈島で事件が起きたら捜査一課長は行くのだろうか?」と疑問に思っていたので、もしチャンスがあるのであれば離島へ行ってみたいです。

殺人事件が起きても地域の安全を守ることがメインで、捜査権がない駐在のお巡りさんと、殺人事件を取り扱っていて、捜査権がある捜査一課が同じ事件に対して、一緒にどんな仕事をするのか、どういう関わり方をするのかすごく気になりますね。

――「科捜研の女」の土門、「警視庁・捜査一課長」の大岩、キャラクターの違いは?

土門はやっちゃん(沢口靖子)演じるマリコが動きやすいようにアシストするキャラクター、大岩はアシストするという部分は似ていますが、立場が上であり、部下に指示を出さなければならないということが一番の違いだと思っています。

さらに言うならば、責任が取れる立場なのが大岩で、責任が取れない立場が土門なのです。

土門も個人的には責任を取るとは思いますが、仕事としての責任はなかなか取れないんですよね。

捜査一課長というのは、「チームのためにいつ辞めてもいい」という思いがなければ立てない立場にいる人間なんです。

その思いが、誰かが失敗しても「おまえのせいだ」とは言わずに、「俺のせいだ」と仕事として捜査一課とチームのために責任を取れる立場にあるということなんだと思います。

――視聴者の方にメッセージお願いします。

日本にはいろいろな方がいます。その多様性を楽しんでいこうぜというメッセージが伝わればいいなと思います。「警視庁・捜査一課長」を通して、舞台である東京という街の良い所をお見せできたらうれしいです。(ザテレビジョン

「警視庁・捜査一課長2020」に出演する内藤剛志にインタビューを実施