またスマホばっかりいじってる……。家での子どもの様子を見て、そう心でため息をついている人は多いはず。
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どうしても、多くの人は「スマホ=学習を阻害する悪」かのように捉えてしまいます。
しかし、このスマホをフル活用して、偏差値35から独学で東大合格を果たした人物がいることをご存知でしょうか。
今回は、現在東京大学四年生の西岡壱誠さんの著書『東大式スマホ勉強術 いつでもどこでも効率的に学習する新時代の独学法』から、スマホを使った勉強法、とりわけ西岡さんがおすすめのアプリの利用法について紹介します。
1: 「スタディサプリ」とタイマーで目標設定!
独学ができない人の特徴として「勉強の目標に数字が入っていない」というものがあります。出典(『東大式スマホ勉強術 いつでもどこでも効率的に学習する新時代の独学法』著・西岡壱誠)
こう西岡さんは話します。
目標に数字を入れる、ということにピンとこない人も多いと思いますが、例を挙げれば「今日は数学(算数)を勉強する」「明日は社会を勉強する」ただこれだけの目標では、それぞれの教科をどれだけの分量を勉強したかが把握できません。
まず一番最初に目標に入れやすいのが、今日は〇〇時間勉強する、という「勉強時間」です。
西岡さんはこの目標達成のために、「スタディサプリ」というアプリを使って管理していたそう。
アプリに行った勉強時間の数字を毎日入力していくのですが、時間のカウント方法もポイントです。
ただ時間を決めるのではなく、その目標時間をタイマーに入力して学習するのです。まずは30分など短い時間から始めると、「その時間は他のことをしない」というような意識が生まれるのだそうです。
西岡さんは「目標達成タイマー」というアプリを利用していたそうですよ。
もちろんこの他にも、「勉強分量」「勉強結果」などの目標も数字に落とし込みます。勉強するページ数、具体的な目標点数などですね。
具体的な目標点数がある方が点数が高くなるというのは、東大では常識です。出典(『東大式スマホ勉強術 いつでもどこでも効率的に学習する新時代の独学法』著・西岡壱誠)
西岡さんはこう話しています。これは、その目標に対する戦略を立てることが可能になるためです。
西岡さんのおすすめはエクセルのアプリで目標点数と実際の点数を入力する方法。こうすれば後からグラフでどれだけのギャップが生じているかを一目で確認することができます。
まずはメモ帳に各教科の目標点数を記載する、という方法も良いかもしれませんね。その場合は実際の点数を後から入力することも忘れずに。
2: SNSアプリで目標を公言する
スマホを取り入れた学習で「なるほど」と思わされるのがこれ。
一見、なんでもないことのように見えますが、デジタルネイティブの現代の子どもたちには、親世代が思う「目標の公言」よりもずっと効果的な方法があるのです。
それはSNSを使うこと。
数字の目標を設定してその通りに実践できれば良いですが、多くの人はやはり怠けてしまうのです。その怠けを起こさないようにするのがこのSNSです。
まずは「ツイッター」「LINE」「Instagram」などのSNSで立てた目標設定を語る、その後に同じ目標を持っている人とつながりにいくのです。
周りをそういう「勉強を頑張っている人」だけにしてしまえば、自分の中のナマケモノを倒すことができるということです。出典(『東大式スマホ勉強術 いつでもどこでも効率的に学習する新時代の独学法』著・西岡壱誠)
かくいう西岡さんも、受験勉強中は「みんチャレ」という皆で三日坊主を防止するアプリで、勉強のグループを作って利用していたそう。ダイエットなどで利用したことのある人もいるのではないでしょうか。
実際に会ったことがなくとも、同じ目標を持つ人とつながり、鼓舞し合えるのは、スマホを利用するからこそですね。
皆が知る王道アプリも使える!
3: YouTubeをアウトプットに活用
子どもがよく「YouTube」を見ている、という家庭は多いはず。
YouTubeは娯楽にとどまらず、学習ができるチャンネルなども多くあり、実際に西岡さんも「わかりやすい勉強動画が豊富。」と話しています。
しかし、このYouTubeは観て学習するにとどまらないのです。
西岡さんは、「頭が良くなるタイミング」について以下のように話しています。
・知識を自分の頭の中に入れるタイミング。
・知識をいつでも取り出せるようになるタイミング。
・知識を活用できるようになるタイミング。
出典(『東大式スマホ勉強術 いつでもどこでも効率的に学習する新時代の独学法』著・西岡壱誠)
これは学習し、より多く問題を解いてアウトプットすることで実践できますが、日本人の場合、英語学習については下の2つに関してはそう容易に機会があるわけではありません。
これは日本人が英語を苦手な原因であると西岡さんも分析しています。
そこで活用できるのがYouTubeです。と言っても、アウトプットのために自らチャンネルを立ち上げて……などをする必要はありません。
外国人の方が投稿している動画や配信に英語でコメントしてみる、というただこれだけでもアウトプットになります。
日常的にこれを行えば、英語に関しても「知識をいつでも取り出す」ということが可能になります。
アウトプットを増やすことのできるアプリとして、西岡さんがさらに挙げているのが「note」という、ブログのように自分の考えなどを発信できるアプリ。
誰かに何かを説明しようとする行為は、実は一番いいアウトプットであると言われています。出典(『東大式スマホ勉強術 いつでもどこでも効率的に学習する新時代の独学法』著・西岡壱誠)
こう西岡さんは話していますが、「誰かに説明する」という機会を設けるのは意外に難儀なものです。
そこで、この「note」やブログなどを利用して、自分自身で学習したことを説明する機会を作ってしまおう、ということなのです。
子どもにこれらのアプリを「自分が知りたいから」とおすすめしてみるのも良いですね。
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「学習を邪魔するもの」というイメージのあるスマホも、上手に活用していけば受験勉強、日々の学習に大いに役に立ってくれます。
常に自分や子どもの一番身近にあるアイテムだからこそ、活用しない手はありませんね。
西岡さんの著書にはこの他にも、「実際にアウトプットするために学習内容をどう整理していくか」「点数に反映させるために結果をどう分析するか」などの部分も詳しく、わかりやすく書かれています。
これから資格の勉強をしたい、目標を持って取り組みたい、そう思っている親自身にもおすすめの一冊です。
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