トランプ米政権のボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)がホワイトハウスの内幕を暴露した「それが起きた部屋 ホワイトハウス回想録」が23日に発売され、世界に波紋を広げている。直撃を受けているのは「驚くほど政権を運営するための知識に乏しかった」と批判されたトランプ大統領にとどまらず、韓国の文在寅大統領もそのひとりだ。

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 ボルトン氏の回顧録発売に先立ち、22日に会見した大統領府の鄭義溶国家安保室長は、「正確な事実を反映しておらず、かなりの部分で事実を大きく歪曲している」などと反論。ヤリ玉に上げたのは、文在寅大統領が「仲介者」を自任する史上初の米朝首脳会談実施の経緯だ。

 回顧録ボルトン氏はこう振り返っている。

〈2018年4月12日シリア危機の最中に私は鄭義溶国家安保室長に会った。鄭室長は(2018年)3月に金正恩朝鮮労働党委員長の招待状をトランプ大統領に渡し、トランプ大統領は衝動的にこれを受諾した〉

〈逆説的な形で鄭室長は後日、金委員長トランプ大統領を招待するようにしたのは自分だったことをほぼ認めた〉

 当時の北朝鮮は国際社会の警告を無視して核・ミサイル開発を加速させたため、国連制裁が強化されて経済はガタガタ。国際社会で孤立を深める中、米国に対する挑発を繰り返し、米朝は一触即発の状況に陥っていた。それが一転、金正恩委員長トランプ大統領との直接会談を望み、史上初の米朝トップ会談が実現したとされてきた。ところが、実際は文在寅大統領側近が金正恩委員長に米朝首脳会談を持ち掛け、その足でトランプ大統領に「金正恩委員長の意向」として提案していたというのである。

 ボルトン氏は昨年6月に板門店で行われた3回目の米朝首脳会談についても触れている。文在寅大統領が板門店までトランプ大統領をエスコートし、38度線の「自由の家」で短時間ながら朝鮮戦争の当事者である3カ国首脳が顔を合わせた歴史的瞬間だった。

回顧録によると、トランプ大統領金正恩委員長文在寅大統領の出席を望んでいなかった。当日午前中に大統領府で行われた米韓首脳会談で米国側は数回、文在寅大統領の出席を拒否。それでも文在寅大統領は引き下がらず、『ひとまず板門店内の観測哨所まで一緒に行こう』とゴリ押ししたとされています。恥をかかされた大統領府は怒り心頭のようです」(ソウル特派員)

 ボルトン氏の言及はあけすけだ。

トランプ大統領文在寅大統領が近くにいないことを願ったが、文在寅大統領は頑として出席しようとしたし、できるなら3者会談にしようとした〉

文在寅大統領とのいざこざがすべてを台無しにするかもしれないというかすかな希望を抱いた〉

〈なぜなら、金正恩委員長文在寅大統領が近くに来るのを望んでいないことは明らかだったからだ〉

 回顧録は当分、文在寅政権にとって大きな火種になりそうだ。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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