残暑が続く中、アキバで話題のスクール水着洗車を再現することで、このスク水の持つ魅力について検証することとなった前回。世の中の男子を虜にするスク水に込められた魅力とは、神の領域が如く、侵犯を決して許さない規制の象徴であり、ノスタルジーの具現化と若かりし日の羨望と憧れではないかという推論に至った。

「スクール水着洗車」伊波ユリちゃんと宇佐見坂うさりちゃんの写真(17枚)付きレポートはこちら

 しかし、知的好奇心を満たすことに貪欲な編集部は、上記の推論に満足できなかった。そこで、洗車の工程で使用した放水を活用し、スクール水着の本来の機能である「水着」と「水」の部分をクローズアップすることで新しい発見があるのではないか? という仮説を元にさらに検証を行った。


■前回までのあらすじ
モデルの伊波ユリちゃん・宇佐見坂うさりちゃんがスク水を着用し、編集長のイカれた、もといイカした愛車を洗浄することとなった。

高圧ホースでの軽いすすぎ、専用洗剤でのブラッシングなど、洗車に必要な行程を厳かに進めていった。その間、客観的判断を下すため、我々は平常心を保つよう努めていた。

しかし、ダッシュボードの掃除のため、ユリちゃんが助手席に乗り込んだところ、とたんに身体に異常を覚え、なぜか胸のタコメーターが急上昇し、頭のピストンがフル回転し始めた!

突然頭をよぎる、小学生時代の夏休み……。
初恋の彼女の机の前で何も出来ずに立ち尽くしたスクールデイズ

脳内では「ハナガサイタヨ」とどこかで聞いたことのあるフレーズがリフレインされ、手を伸ばし、触れたいという湧き上がるエピキュリアニズム的衝動と、それを促す「悪魔」の囁き。

対して、無機質な活字が並んだ新聞の社会面を飾り、俯きながら、国家機関に連行されている暗澹たる未来の自分を投影させて、自我を抑えようとする良心という名の「天使」の戒めがカーチェイスのように抜きつ抜かれつな走馬灯を繰り返していた…。

恐るべきスクール水着の魔力! 果たして、編集部は最後まで己の自我を保ち、欲望に打ち勝って、スク水の新たな魅力を見出すことはできたのか……?


■ステップ3、すすぎ作業
助手席での拭き取り作業を終え、ユリちゃんはいつの間にか車外へ出て、次の作業に取りかかっていた。

今度は洗剤によって泡まみれになった車体を再度高圧ホースにて洗い流す作業だ。この工程を念入りに行わないと汚れと洗剤の跡が夏休み明けの小学生の日焼けのようにクッキリと残ってしまう。水着だけに。

この日も相変わらずの猛暑。飛び散る水しぶきが肌に気持ちいい

突然叫び声をあげた、うさりちゃん。なんだなんだ事件か?

悲鳴の方を見やると、ユリちゃんが高圧ホースでうさりちゃんを水攻めにしているのだった。

それにしても、水しぶきがかかると、スク水の能面な生地がボディに吸い寄せられるようにピッタリと密着してくる。もしや、これがスクール水着の魅力のヒントでは?と脳裏に浮かんでは消える天啓のような閃きがもどかしい。

しかしこの2人…、いい大人なのに、これではまるで本物の小学生のようだな…。

編「全然怒ってないよ~、むしろ百合は正義だからね。感謝状を送りたいぐらいだよ。」


■ステップ4、仕上げ
気を取り直した2人は、仕上げの拭き取り作業に取りかかり始めた。

素晴らしいアングルも、車体の具合を見つつ、チラリ。

しかし、そんな好奇の視線をよそに、彼女たちはしっかりと仕事を進めるのであった。

そうだね、うさりちゃんの後ろ姿のように、キレイになったよ(ゲス顔)。

言い訳をするわけじゃないが、己の視線を制御するにはあまりに2人が魅力的で…。しかも濡れそぼったスク水が張り付いて、ボディラインが露になっているのだ。あ、もしや、これが…。

しばしのち……。

なんということだろう、うす汚れていたボディは、元の白さを取り戻している! フロントライトピカピカだ!

ユリ「ということで、これで私たちの任務終了です!」
うさり「こちらで完了となります!」

至福の時間はこれでもうおしまいなのか! たった1時間あまりではあったが、まさに夢のようなひと時であった。

うしろ髪を引かれる思いだが、これにておさらばすることにしよう!

スク水」×「洗車」……。我が身をもって体験してみると、奇妙にして珍妙で玄妙な水ものがたりだった。水だけに。

しかし、放水により、身体にフィットしたスクール水着を見て、我々はついに長年捜し求めていた答えを見出した。

女性が女性たる所以、そして女性特有の優しさ、柔らかさ、安らかさを特徴付けるのは、身体を形成している曲線、別名「魅惑のカーブ」であると、著名な写真家に聞いたことがある。

慈愛に満ちた母なる象徴でもある緩やかなカーブが、水を得た魚よろしく「水を得たスクール水着」によって、余すことなく、隠すことなく、惜しむことなく、強調され、優しいラインを作り出している。

この魅惑のカーブに世の中の男子は、包み込まれるような安心感を覚え、さらに前回の検証で分かった胸を締め付けるような懐古的な想いが同じスクール水着という、不可侵で神秘な器に同居している「奇跡」、それこそが我々の心を虜にする秘密なのだろう。

1日だけの「スクール水着洗車」サービスは、これにて終了。しかし、リクエスト次第では復活するかも? 次はもしかしたら、あなたのお宅へ、「奇跡」が派遣されるかもしれない!

<完>

取材・文=武藤徉子 撮影=山本哲也
ダ・ヴィンチ電子ナビ アニメ部より)

「スクール水着洗車」をしてくれた宇佐見坂うさりちゃん(左)、伊波ユリちゃん(右)