KDDI株式会社と株式会社名古屋グランパスエイトは、2020年7月4日再開予定の「2020明治安田生命J1リーグ」において、ファン同士やファンとチームがインタラクティブにつながるリモート観戦体験を提供する。

3つのリモートで一体感を

この新たな観戦体験は、両社で開発した2020年7月7日提供開始予定の「名古屋グランパス公式アプリ」を通じて提供される。そのなかで実施されるのは遠隔での3つの取組みだ。

まずは、選手のバス到着時や選手紹介、ウォーミングアップの様子、スタジアムDJ YO!YO!YOSUKE氏のコーナー、名古屋グランパスの2020シーズン クラブオフィシャルサポートソングを歌うバンド「クアイフ」の演奏などを配信し、スタジアムの空気感を感じてもらおうというもの。

こういった配信のほか、全13のチャントリズムに乗せて選手やチームを応援する手段)の音源と歌詞をアプリ格納したり、ワンプレーごとの速報をテキストで流したりと、まるでスタジアムにいるかのような観戦体験を提供するという。

つぎに、ライブチャット機能を使い、一緒に応援しているファン同士やクラブマスコット「グランパスくん」など多彩なゲストとの交流を実現し、応援を通じて一体感を感じてもらおうというもの。

そして、事前に募集したファンが「ラ・マルセイエーズ」に乗せて歌ったチャントをつなぎ合わせて制作するチャントミュージックビデオを選手入場時にスタジアムビジョンに表示したり、スタジアムのLEDモニターに応援するファンの顔を表示したりすることで、スタジアムにファンの思いを届けるというものだ。

コロナ渦での観戦モデルの構築

この取り組みは、両社が2019年8月に締結した、IoTを活用し「より楽しく、スマートな観戦体験」を実現する「戦略的イノベーションパートナーシップ」の一環である。なお、同パートナーシップ締結当初、2020年2月より予定していた「豊田スタジアムにおけるau 5Gを活用した新たな観戦体験の提供」は時期を改めるとのこと。

同パートナーシップに加えて、名古屋グランパス新型コロナウイルスの影響によるリーグ中断や無観客試合を受けて、新たな観戦モデル構築の必要性を感じるとともに、「皆さまといつものように、試合のある一日の楽しみを、勝利の喜びを分かち合いたい」という想いから2020年6月14日に立ち上げたプロジェクト「MY HOME STADIUM – All for NAGOYA」のもと、このたびの取り組みが実現したようだ。

Techable(テッカブル)では、『「Juwwa」を活用した「阪神タイガースTV観戦応援チャット」の実証実験を実施』というニュースを取り上げたばかり。さまざまなスポーツの試合が再開されてはいるが、その多くは無観客試合という選択をしている。こういった状況下でもより楽しい観戦を実現すべく実施される取り組みは今後も増えていきそうだ。

KDDI株式会社