29日、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表MFミラレム・ピアニッチがユヴェントスからバルセロナへ完全移籍することが決定した。しかしながら、この移籍は本人の意に沿ったものではなかったのかもしれない。同日、大手メディア『ESPN』のブラジル版が伝えた。

 バルセロナの発表によると、移籍金は6000万ユーロ(約72億円)に500万ユーロ(約6億円)のインセンティブを加えた形で合意。同日にユヴェントスへの完全移籍が発表されたブラジル代表MFアルトゥールとの実質的なトレードとなり、バルセロナはピアニッチ+27億円でアルトゥールを譲渡した形となった。

バルセロナが30日の決算を前に売上を計上するためだけの移籍」とも言われる今回の大型トレード。移籍実現が物議を醸すなか、11年前のピアニッチの発言まで世間の注目を集めている。

 2009年、当時19歳のピアニッチはフランスの名門リヨンプレー。主力の1人として活躍し、数々のビッグクラブからの関心を集めていた。そんな同選手は、フランスCasinoweb』に対し、夢見る移籍先にバルセロナの“永遠のライバル”であるレアル・マドリードの名前を挙げていたのだ。

「僕はジダンロナウドの時代からレアル・マドリードを応援してきた。彼らのプレーが大好きだったんだ、それ以来、レアル・マドリードは僕のお気に入りのクラブであり、これから先もずっとそうあり続けるはずさ。僕はあそこプレーしたいんだ。物事がうまく進めば、いつの日かレアル・マドリードの一員としてプレーしているかもね」

 また、ピアニッチはローマ時代の2016年にも“マドリディスタ”であることを公言していた模様。母国の日刊紙『オスロボジェニ』に対し、「どのクラブがお気に入りかと聞かれたら、『子どもの頃からずっとレアル・マドリードが好きだ』と答えるよ」と語っていたようだ。

バルサへの移籍が決定したピアニッチ [写真]=Getty Images