中国メディアの観察者網は29日、「米国が中国企業封殺を呼び掛けるも、フィンランドは無視」とする記事を掲載した。
記事は、中国の通信機器大手・華為技術ファーウェイ)に続くものとして、「米国が欧州と組んで『封殺』を狙う中国企業リストに、保安検査機器メーカーの同方威視技術(ニュークテック)が加わった」と指摘。「米国はニュークテックが欧州の海運貨物検査設備市場の90%を手に入れたと称するが、会社側はこれを否定している」などと説明し、米紙ウォール・ストリートジャーナルの28日付の報道をもとに「米国は矛先をニュークテックに向けている。欧州で業務拡大を続ける同社が西側の安全と企業を脅かしているとの指摘だ」と伝えた。
記事は「ニュークテックが米国のターゲットになった『表面上の理由』は、旅行者や貨物向け検査機器がもたらした『懸念』だ」と述べ、港湾の貨物検査システムや空港、駅の荷物検査システムがさまざまなデータとつながっていることに言及。「ニュークテックはこれに乗じて個人情報ビジネスデータを入手する」とみられていることを指摘するとともに、米国務省が5月26日の備忘録で、「米国の政府関係者は同社がこうしたデータを中国当局に提供するであろうことを懸念している」としたことを説明した。そこには関連する遊説活動についての記述もあり、「欧州でのニュークテック製品使用で、北大西洋条約機構NATO)加盟国間の民用、軍用の交通輸送の安全が心配される」と言明されているという。
また、記事は、「米国務省は備忘録の中で、中国企業の正常な経営を市場より低い価格で商品を販売していると曲解。『米国メーカーの利益という犠牲』をもって、欧州市場で重要なシェアを握ったとしている」とし、ニュークテックがこれを強く否定していることを説明。その上で、「米国は今、欧州の多くの国でニュークテック阻止を狙っており、米企業による市場の分割さえ期待している」と米メディアが報じたことを指摘、それとはうらはらに極めて敏感な一部エリアニュークテック製品がすでに導入されていることを伝えた。
そして、フィンランドに関しては、ウォール・ストリートジャーナルが「今月、米外交官の遊説を無視し、ニュークテックをロシアとの国境地域の貨物向け機器のサプライヤーに選んだ」と指摘したことを紹介。情報を知る人物の話として、「フィンランド税関は契約に低い価格を設け、ニュークテックは唯一の入札企業だった。ニュークテックの設備を拒否するいかなる『安全上の理由』も見つからなかった」とも伝えた。(翻訳・編集/野谷

中国メディアの観察者網は29日、「米国が中国企業封殺を呼び掛けるも、フィンランドは無視」とする記事を掲載した。写真はフィンランド。