米中の対立が激化している。軍事衝突に発展する可能性はまずないと言えるが、米中の軍事力はどちらが上で、どれほどの差があるのだろうか。中国メディアの快資訊は22日、米中の軍事力を比較する記事を掲載し、米国の軍事専門家は「米国が中国を30年リードしている」と見ていると伝えた。

 中国は近年、国内総生産の伸びを背景に軍事費も増大させ続けているが、記事は米国の軍事専門家は「中国がリードしている分野もあるが、軍事力をトータルで評価すれば米国が中国を30年リードしている」と分析していると紹介。しかし、中国の軍事力の成長速度は凄まじく、現在の軍事力は20年前とは到底比較にならないと強調、「30年前の中国空軍の戦闘機は古ぼけた第2世代戦闘機が中心だったが、今では第5世代のステルス戦闘機が運用されている」と論じた。

 さらに、中国空軍よりも急激な発展を見せているのが中国海軍だとし、「054型ミサイル・フリゲート」や「昆明級駆逐艦」などの軍艦を量産していると紹介。また、中国がウクライナから購入した空母を改造し、「遼寧」として就役させてから数年後には新たな空母の国産に成功したと強調し、こうした「速度」は中国軍の強みであることを指摘した。

 また記事は、中国は伝統的な「陸軍大国」であり、中国陸軍の強さは「言うまでもない」と主張。その陸軍においても核弾頭が搭載可能な中距離弾道ミサイル「東風21-D」や、米グアム諸島を射程に収める「東風26」などの中距離弾道ミサイルが配備されるなど、飛躍的な発展が続いていることを強調した。

 一方で記事は、中国軍が急激な発展を続けているとしても、米国の軍事専門家が指摘するように「米軍と差がないわけではない」と主張し、特にハイテク兵器やエンジンの研究開発力という点では米国に差をつけられていると強調。米軍と中国人民解放軍の差が30年という指摘は「あながち間違いではない」と主張する一方、その差を認めつつ、努力を継続することこそ差を埋める道であると強調した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

米中の軍事力は「30年分の差だと?」 あながち間違いではないかも=中国報道