イタリアのコロナ検査で無症状者の存在

無症状コロナが4割以上(イタリア) / Pixabay

 イタリア北東部のヴォーという町で、住人全員に対して新型コロナウイルス感染症の検査が行われた。その結果、陽性を示した人の4割以上はまったく症状がなかったそうだ。

 このことは感染の拡大を防ぐ上で、「無症状者」を特定することの重要性を示しており、研究者は広範囲な検査が必要だと論じている。

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人口3200人の町で全員を検査、無症状者が4割

 3200人ほどが暮らすイタリア北東部、ヴェネト州パドヴァ県にあるヴォーという自治体は、2月21日コロナによる最初の死者が出たことを受けて、すぐに14日間の都市封鎖が実施された。

 パドヴァ大学をはじめとする研究チームは、都市封鎖開始時とその2週間後に、住人のほぼ全員を検査して、コロナウイルス感染症の有無を調べた。

 最初の検査では人口の2.6%が陽性だったが、2週間後の検査では1.2%に低下。ウイルスが体内から消えるまでの期間は平均9.3日だった。

 注目すべきな点は、どちらの検査でも、陽性反応を示した人のおよそ4割が無症状だったことだ。

 また10歳未満の子供に陽性反応は見られなかったという。これは、その子の家族の中に感染者がいたケースでも当てはまる。大人が感染者と暮らしていれば高い確率で陽性だったことと対照的だ。

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症状の有無に関わりなく、感染者の特定が重要


 なお分析の結果、陽性でありながら症状が出ない人の体内に潜むウイルス量は、症状がある人と比べてさして変わらなかったそうだ。

 また体内のウイルス量は発症時がピークで、それから減少することも分かっている。

 つまり、コロナウイルス感染の拡大を防ぐためには、症状があるかどうかにかかわらず感染者を特定し、早期に隔離することが重要であるようだ。

 研究チームは、大勢の人に検査を実施し、感染者を特定することが、感染拡大の防止に有効であると述べている。

この研究は『Nature』(6月30日付)に掲載された。

Suppression of a SARS-CoV-2 outbreak in the Italian municipality of Vo’ | Nature
https://www.nature.com/articles/s41586-020-2488-1
References:zmescience/ written by hiroching / edited by parumo 全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52292363.html
 

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