3日、リーガ・エスパニョーラ第34節が行われ、アトレティコ・マドリードとMF久保建英が所属するマジョルカが対戦した。

 チャンピオンズリーグ(CL)への出場権を確実なものにしたいアトレティコは、前節のバルセロナ戦からスタメンを6人変更。一方の残留へ向け後がないマジョルカは、久保を右サイドハーフで先発起用した。

 序盤からマジョルカは自陣に押し込まれるも、9分、久保はMFアレハンドロ・ポソに華麗なスルーパスを通してエリア内からのクロスをお膳立て。続く11分にはカットインから左足でグラウンダー性のシュートを放ち、チームのファーストシュートを記録した。

 しかし25分、アトレティコのFWアルバロ・モラタがエリア内でボールを受けると、そのままDFと入れ替わったところを倒されてPKの判定が下される。モラタのキックを一度はGKマノロ・レイナが防いだものの、VARにより蹴り直しとなり、2度目はモラタが豪快に左隅に蹴り込んだ。こうして29分にホームのアトレティコが先制する。

 すると42分、久保が圧巻のプレーを披露する。自陣深くでボールを受けてうまく右サイドに展開すると、そのまま縦に走り込んでリターンを受ける。まずDFマヌ・サンチェスのバランスを崩させて置き去りにすると、続いて対応したMFコケも見事にかわして縦へ突破。最後はCKを奪うと、DFホセ・ヒメネスはボールを地面に叩きつけていら立ちを露わにした。

 だがアトレティコも攻撃の手を緩めない。アディショナルタイムの50分には、素早い守備への切り替えからボールを奪い、右サイドをMFマルコス・ジョレンテが抜け出す。そのクロスにファーで再びモラタが合わせ、その差を2点に広げて前半を折り返した。

 59分には再び久保がドリブルでの打開を図る。右サイドでボールを受けると、DF2人を相手に縦への突破を図る。それに対応したサンチェスに身体をぶつけて転倒させると、バランスを崩さない久保をそのまま切り返して左足でシュートを放った。これはDFにブロックされたものの、この3分後にサンチェスは主力のDFレナン・ロディとの交代を命じられた。

 それでも追加点を許さないアトレティコは79分、ロングボールのこぼれ球に反応したコケがダイレクトで右足を振り抜き、これがDFに当たってコースが変わりゴールへと吸い込まれた。このゴールで勝負を決めたアトレティコは、その後も久保を中心としたマジョルカ攻撃陣にゴールを破らせなかった。

 試合はこのまま終了。アトレティコは勝ち点を62に伸ばして3位の座をキープ。一方のマジョルカはまたしても勝ち点を積み上げることができず、17位セルタと5ポイント差の18位につけている。

 次節、リーガ・エスパニョーラ第35節で、アトレティコは7日にアウェイでセルタと、マジョルカは9日にホームでレバンテと対戦する。

【スコア】
アトレティコ・マドリード 3-0 マジョルカ

【得点者】
1-0 29分 アルバロ・モラタ(アトレティコ・マドリード
2-0 45+5分 アルバロ・モラタ(アトレティコ・マドリード
3-0 79分 コケ(アトレティコ・マドリード

マジョルカをモラタの2得点等で下したアトレティコ [写真]=Getty Images