明治安田生命J1リーグ第2節、川崎フロンターレvs鹿島アントラーズが4日に等々力陸上競技場で行われ、2-1で川崎Fが勝利した。

新型コロナウイルスによる約4カ月の中断期間を経て、ついに再開に漕ぎ着けたJ1。だが、無観客試合や交代枠拡大など通常通りとはいかず、コロナ余波はもうしばらく続きそうだ。

7月いっぱいは長距離移動による第二の感染拡大を避けるため、試合は近隣クラブ同士でのカードが組まれた。その結果早くも実現した川崎Fと鹿島によるビッグマッチ。

一昨年前の王者である川崎Fは、2月の開幕戦でサガン鳥栖と対戦しゴールレスドロー。それでも中断中の練習試合では全勝を収めており、準備に余念はない。

一方、鹿島は開幕戦でサンフレッチェ広島に3失点して完敗。その前のルヴァンカップ名古屋グランパス戦や、アジア・チャンピオンズリーグメルボルン・ビクトリー戦も敗れており、中断期間中の練習試合の成績もいまいちだった。

共に初勝利を目指す両チーム。試合は1分を過ぎたところで動いた。川崎FのCKのシーン、ショートコーナーを選択し、鹿島の守備ラインを上げたところで家長がボックス左からクロス。これを谷口が合わせて先制点を挙げた。

幸先のいい立ち上がりとなった川崎Fはその後もポゼッションを高めて主導権を掴みにかかる。7分には、ドリブル突破を仕掛けたレアンドロ・ダミアンが町田の足に引っかかってボックス内で倒れるが、ここはノーファウルだった。

試合は30分を過ぎて大きな動きを見せる。しばらく鹿島の[4-4-2]の守備に手を焼いていた川崎Fだが、家長が右サイドからクロスを入れると、ゴール前ファーサイドで待っていた長谷川が丁寧なトラップから左足を一閃。強烈なシュートがサイドネットに突き刺さり、リードを2点に広げた。

しかしその直後、鹿島の左CKでファン・アラーノが右足でクロスを送ると、クリアを試みたレアンドロ・ダミアンがGKのブラインドとなる形でそのままゴールへ。記録はオウンゴールとなった。

迎えた後半、両チームとも交代なしとなった中、まずは鹿島が55分、新加入のエヴェラウドが単騎突破を図るが、DFに囲まれ上手くシュートを打てなかった。一方、川崎Fも家長のクロスに長谷川ダイビングヘッドで合わせたが、惜しくも枠の外に。

1点ビハインドの鹿島は60分に最初の交代カードを切る。土屋と内田を下げて、伊藤と広瀬を投入。その後、タイミングを開けて遠藤がファン・アラーノとの交代でピッチに入った。川崎Fもこの間に脇坂と旗手をチェンジした。

すると鹿島は71分、広瀬のクロスに伊藤が合わせて、交代選手がチャンスシーンを演出。72分には和泉とレオ・シルバに代えて18歳の染野と永木を投入し、5つに拡大された交代枠を使い切った。

その後、川崎Fも守田や齋藤、車屋らを投入し5枚の交代カードを切る中、鹿島は84分、途中出場の染野のシュートがクロスバーを直撃。その直後には、再び染野がゴール前に飛び出すが、ここは谷口に阻まれシュートを打てず。

終盤は押し込む時間が続いた鹿島だったが、試合は川崎Fが逃げ切りに成功。今季初白星を手にした。

川崎フロンターレ 2-1 鹿島アントラーズ
川崎F
谷口彰悟(前2)
長谷川竜也(前30)
【鹿島】
オウンゴール(前32)