韓国政府が人事を刷新し、対北朝鮮シフトを鮮明にしている。文在寅大統領は3日、情報機関の国家情報院長に前国会議員の朴智元氏、統一相に李仁栄議員を指名。国会の同意を得て就任する。大統領府で外交・安全保障を統括する国家安保室長(閣僚級)には徐薫国家情報院長を充てる。外交安保ラインを大幅に入れ替え、南北関係の改善を急ぐ構えだ。

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 韓国メディアが「サプライズ抜擢」と伝える朴智元氏は、4月の総選挙で落選するまで4選した野党系国会議員だ。ノーベル平和賞を受賞した金大中元大統領の側近で、金大中政権では大統領府公報首席秘書官、大統領秘書室長、文化観光部長官を歴任し、2000年に行われた史上初の南北首脳会談実現に尽力。たびたび訪朝するなど、北朝鮮との関係も深い。文在寅政権が閣僚級ポストに野党重鎮を就けるのは初めてだ。

「朴智元氏は、南北首脳会談に先立って現代グループが北朝鮮に5億ドルを違法送金した事件に深く介入していたとして、実刑判決を受けた過去がある。朴智元氏の収監後、北朝鮮は朝鮮アジア太平洋平和委員会の談話を通じ、釈放を求めたこともあった。『先代との縁』を大切にする北朝鮮との関係改善にはある意味、うってつけの人物なのかもしれません」(ソウル特派員)

 北朝鮮が開城工業団地の南北共同連絡事務所を爆破するなど、南北関係悪化の責任を取って先月辞任した金錬鉄統一相の後任となる李仁栄氏は民主活動家出身。1980年代に学生民主活動家として頭角を現し、与党「共に民主党」の院内代表に上り詰めた政界の重鎮だ。徐薫氏は文在寅大統領と金正恩朝鮮労働党委員長による南北首脳会談の実現に貢献している。

 また、大統領府で外交政策などのアドバイスを行う外交安保特別補佐官には前秘書室長の任鍾晳氏と、国家安保室長の鄭義溶氏を起用する。任鍾晳氏は2018年の南北首脳会談で準備委員長を務め、実務を総括。鄭義溶氏は文在寅政権の初代安保室長として北朝鮮問題の第一線に立ってきた。

 文在寅大統領は年頭から「南北関係でスピードを出したい」と意欲を燃やし、「南北関係の成果を後回しにはできないというのが私の確固たる意志」としてこだわりをみせているという。露骨なまでの対北シフトで金一族を対話のテーブルに引っ張り出すことができるか。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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「先代の縁」全面に正面突破か…人事刷新 文在寅大統領「北朝鮮シフト」の明暗