南半球に位置するオーストラリアでは冬に向かって気温が下がっている。そんな中、寒さから逃れようと暖かく静かな昼寝スポットを探していた猫にとんでもない悲劇が起きた。『7NEWS.com.au』『ABC News』などが伝えている。

5月下旬のこと、豪クイーンズランド州サンシャインコーストのマジンバ(Mudjimba)に住むアマンダ・メレディスさん(Amanda Meredith)は夫のアンジェロさん(Angelo)がシーツを洗濯機で洗い出した後から、なにか変な音がすることに気付いた。

アマンダさんはその音が食器棚から聞こえているのだろうと思い、いったん洗濯物を干しに外に出た。そして戻ってきたのだが「ミァオン」という音はいまだに続いており、ようやくアマンダさんはバーミーズという種の愛猫“オスカー(Oscar、2)”が洗濯機の中にいることに気付いたという。

オスカーが入り込んだフロントローダー(前ドアのドラム式)の洗濯機は、洗剤が入った状態ですでに12分間作動していた。しかもオスカーを取り出すために、脱水が終わりロックが解除されるまでさらに2分ほど待たなければならなかった。

当時の状況を、のちにアマンダさんは「オスカーは、ガラスに手を当てて回り続け、私をじっとみていたのよ」と振り返っている。そして洗濯機からやっと出ることができたオスカーはボロボロで、洗濯槽が回転したことによる打撲を負っていたもののそれ以外は問題がなく、洗われて被毛が柔らかくなっていたそうだ。

アマンダさんはすぐにクーラム・ビーチ(Coolum Beach)にあるビーチサイド獣医外科のダン・キャップス獣医師(Dan Capps)に電話したが、医師から「今後6時間は予断を許さない」と告げられたという。

そして病院に運び込まれたオスカーには抗炎症剤が与えられ、24時間の医師の観察の後、帰宅することが許された。アマンダさん曰く、帰宅から7日間ほどオスカーはぐっすりと眠っていたそうだ。

ダン医師は「これから寒くなるにつれて、猫たちにとって(洗濯機は)暖かくて完璧な昼寝スポットだからね」と述べており、オスカーのような事故は珍しいことではなく、洗濯機を回す前には中をよくチェックするよう飼い主に呼びかけている。

アマンダさんはオスカーに起きた悲劇を「猫には9つの命があるというけど、今回の事故で3つは減ったわね」と明かしており、さらに「本当に恐ろしい事故よ。洗濯機のロックが外れるまでの2分間はトラウマになりそうだったわ」「あれからオスカーは洗濯機が回る様子をずっと見ているの。おそらくPTSD(外傷後ストレス障害)か何かで、あそこに座って洗濯機の回る様子を見続けなきゃならないのよ」とも述べている。

ちなみにオスカーの身体は回復したが、悲惨な経験をしたにもかかわらず洗濯機の周りをうろつくことはやめていないそうだ。

画像は『7NEWS.com.au 2020年7月2日付「Queensland cat survives being trapped in washing machine during hot cycle」(Credit: Beachside Veterinary Surgery/Facebook)(Credit: Supplied to the ABC)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE

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